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中学生の獅見朋成雄(しみともなるお)はオリンピックを目指せるほどの駿足だった。だが、肩から背中にかけて鬣(たてがみ)のような毛が生えていた成雄は世間の注目を嫌い、より人間的であることを目指して一人の書家に弟子入りをする。人里離れた山奥で連日墨を磨り続けるうちに、次第に日常を逸脱していく、成雄の青春、ライドオン! (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
普通の小説と思いきや途中からどんどんおかしな展開になっていきますが、いえいえ、それでも舞城らしくぐいぐいと、山ん中でのアリエナイ空間が当たり前のように、どんどん進んでいって、成雄も成雄で適応していって、それでもやっぱり、ちゃんと進むべき道を歩く、いや、突っ走る物語。
なんだか平和な感じです。いや、これも結構なことをやっていらっしゃるから、平和というのは危ない気もしなくもないのですが、やっぱり「煙か土か食い物」とか「九十九十九」と比べるとのほほんとしてます、舞城さんの中では。それでも十分面白いですよ!一気に読んでしまう。私も一日で読みました。やっぱり舞城さん素敵。
自分が自分でアイデンティティだと思って固執していたもの、それを失うことは案外ふとしたキッカケであって、失くした後も意外にうまくやっていけるものだよな。変化するてことは何かを喪失することで、何かを喪失したからには何かを新しく獲得しなければならない。成雄の場合はそれがウサギであったのかな。
久しぶりの舞城ワールドを楽しんだ。 本作品も福井が舞台で福井弁で、いつもながらの圧倒的文圧で見開き2ページが文字で埋め尽くされてて、スピード感満載で、擬音だらけだけど的確なので本当に音が聞こえてくるようで、それでいて純文学ぽくもあってでも最後の方は結構しっちゃかめっちゃかで、しっちゃかめっちゃかな...続きを読むんだけどなんか爽やか系のようでいてでもグロテスクな場面もあったけど、やっぱり舞城王太郎は好きな作家の1人だ。
舞城王太郎にしては読みやすいように感じる作品(笑) 色々と謎は残るけど,ミステリでもないしまぁそれはいっか,と割り切れば面白く読めます。分量的にもさくっと読む分にはいいかと。
背中に鬣のある成雄くんが、書道家に弟子入りしたり馬を追っかけたり変な集落に迷い込んじゃったりして走りまくる。けれど他の舞城作品に比べれば穏やかで、少しファンタジーっぽくもある。 ……などと呑気に読んでいたら、さらっとグロくなってさらさらっと自分が自分でなくなってしまい、うわぁ油断した、やられた、と...続きを読む思った。 舞城作品の登場人物たちは、頭がよくても間違う。きちんとリスクを考えて、その上で自分の頭で物事を決定するのだが、それでも現実はさらにその上を行くのである。成雄くんが鬣を剃ってしまう場面は、彼の判断の上の予期しない間違いとして非常に印象的だ。 何をどうするか、目の前のことにどう対処するか……これまで築き上げてきた「自分」がそれを決める。しかし、その主観が昨日までと全く変わってしまったら? 過去の自分に囚われない、ということは実際に可能なのだろうか。過去の自分を失うということは、現実とのつながりを失うということなのではないだろうか。 失敗して、間違っていくからこそ、私は私でいられるのかもしれない。昨日までの自分に振り回されること。形式を失わないこと。走り続ける成雄くんは、一体どこへ行くのだろう。
鬣とカニバリズムとエトセトラ。めまぐるしく変わるスピーディーな展開で成雄の疾走は続く。そのままのスピード感で終わったのが気に入った
らしい青春小説!独特の感じがかなり薄いです。が、読みやすいです。 若者がくさくさと悩んだり試して見たりする末に舞城王太郎的エンドを迎えます。 この人の書く人物からは、先真っ暗でもとりあえず進めば?という勇気を貰えます。
まず特異な文体にやられます。次に独特の擬音にやられて、唐突すぎる展開の数々にとどめを刺されて、完全に物語世界に引き込まれます。かなり無茶な展開が数多くありますが、読み終わって振り返ってみるとしっかり筋が通ってるように思えるから不思議です。九十九十九よりはぶっとんでませんが。音、匂い、味など五感の表現...続きを読むが秀逸だと感じました。
まずもって、舞城王太郎の魅力は文体につきるといっても過言ではあるまい。 というのも、舞城の作品からこの文体を取り去ると、なんじゃこれ、というような「誤解」を、何よりも先に、受けてしまうからである。 いつもと同じように、福井の田舎から物語は始まる。 そして、ある青春真っ直中の少年の、ひたすら疾走する...続きを読む話である。 こう、書くと大変つまらないものに思えてくるが、そうではない。 青春の青臭さや若々しさ、初々しさ、そういったものが立ち上ってくる作品だ。 少なくとも私は、これを「青春」小説だと理解した。 物語の内容が如何に荒唐無稽で、ファンタジー・ノベル的で、「文学」的でないとしても、一気呵成に読ませる文体の魅力は健在だ。 物語が佳境にさしかかるにつれて、文章もスピードアップしていく。 佳作。
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