「すべてを引き受ける」という思想

「すべてを引き受ける」という思想

ビジネス・実用
1,100円 (税込)

5pt

3.3

知の巨人と脳科学の第一人者が、語り尽くした「脳・こころ・言葉」。茂木健一郎「追悼・吉本隆明さんのこと」収録。吉本―ぼくはいま、おサルさんと分かれたときからの歴史をやる以外にないよと考えているわけです。そうすれば未来のことについても誤解・誤用が少なく観測できるはずです。茂木―脳科学をふくむ科学主義と、吉本さんが展開されてきたような非常に精緻で深い思考の間になんとか補助線を引きたいと思ってきました。

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「すべてを引き受ける」という思想 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     率直で、素直な感想になるが、やはり吉本隆明というのは巨人だったのだなと考えていることや、言葉のチョイスからびしびし伝わってきた。氏の『共同幻想論』を貪るように読んで感動を覚えた人も決して少なくないはずである。残念ながら、亡くなられてしまったが彼の思想自体は僕たち若い世代に受け継がれ生き続けるだろう。思想と年齢というものには、関係があるから、いまの自分には理解できないところがあったが、逆いえば年齢を重ね、経験を積めば少しでも近づけるのではという確かな予感とともに、年をとるのが楽しみになった。

    0
    2012年07月17日

    Posted by ブクログ

    言いたいことは分かるような、分からないような。
    茂木さんのあとがきの切り取り方が心に残った。感情は個人に収まりきれない宇宙を理解するために生まれたもの、と言う茂木さんに、分からなくもないが僕はその考え方は好きではない、とはっきり伝える吉本さん。それに胸を打たれる茂木さん。
    清々しいし、仰る内容にも納得しかない。うんうん。

    0
    2023年06月22日

    Posted by ブクログ

     6年前に行われた対談。両者がともに小林秀雄賞を受賞しているということもあって、この対談が企画されたのだろうか? 
     フーコーに関する吉本の言及を引き出しているのが、この対談の白眉だと感じられた。フーコーはマルクスを「19世紀の風景の中に埋まってしまう」と言ってのけてあっさりと相対化した上で、人間の歴史をぶっ通す(吉本の表現)ことをするために、ギリシアまで遡って考察しようとした巨大な思想家であると評している。フーコーの思想の本質を端的に指摘していて見事と言うほかない。
     「自己慰安のために書いている」という言葉も印象的だ。常に思索する思想家は、次々と湧き出してくる発想を言葉を選んで表現するために、「書くこと」を選び取るしかなかったということらしい。だから、講演では訥々と語られることになるのだろう。
     吉本の思想の底には親鸞と宮澤賢治の思想が流れていることもよく分かる。知を追求する「往相」に対して、非知をも包括して全体性を獲得する「還相」の重要性が語られ、矛盾を矛盾のままに「ほんとう」という言葉を重ねるしかなかった宮澤賢治が語られる。
     吉本隆明の晩年の思索の到達点が率直に語られていて、貴重な対談集となっている。

    0
    2012年09月15日

    Posted by ブクログ

    吉本隆明さんと茂木健一郎さんの過去の対談をまとめたものです。
    正直、理解できて、その上で自分の実になったのは四割、ぐらいな気がしました。むずかしかったです。
    吉本さんの思想については、けっこう昔から理解したいとは思っているのだけど、いかんせんむずかしくてついていけない。いろんな著作にあたってみて、感覚をつかむしかないのかね。
    あとがきで茂木さんも書いているように、親鸞の「往き」と「還り」の話はおもしろい。頭にすとんとはいってくるようなものではないけど、深いなあと感じました。

    0
    2012年07月11日

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