無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
『はじめに』
・日本の自動車産業は,すでに1990年代から市場の飽和で国内で稼ぐことが難しくなっていた.そこで国外輸出と生産拠点を海外に移す,いわゆる「グローバル化」で対応するようになった.
・成功は欧米など先進国の市場に限定されていました.新興国を含む,本当の意味でのグローバルな市場で成功している産業は,じつは「皆無である」というのがいまの日本のものづくりでの実態です.
・技術力が高いことを売りにしているはずの日本の製品が,「世界のどこの市場でももっとも選ばれているわけではない」という現実が浮かび上がってくる.
『プロローグ サムスンの躍進と日本企業の自信喪失』
・サムスン・グループ.売上が,韓国のGDPの15%を超えるといわれる韓国最大の財閥です.
・日本の技術力が勧告や中国といった国にキャッチアップされたことを意味するわけではない.実際,技術力に関していえば,日本はいまでも世界のトップレベルにあります.けでども日本の企業が世界市場でシェアを低下させているのかというと,「ここ10年のものづくりの世界における環境の変化に対応できていないこと」にあると私は考えます.
①「グローバル化」「海外進出」自体は,日本企業も積極的に行っている.しかし,コスト削減の生産移管程度の意味合いしかない.また,マーケティング手法や管理手法を海外に持ち出すだけの「日本流の移行」になっている.その国の文化に合った地域密着型の戦略が必要だ.
『第1章 李健照会長の危機管理』
『第2章 IMF危機』
・アジア通貨危機.ヘッジファンドの仕掛けによって発生した,人為的に引き起こされた危機.当時,韓国を含むアジアのほとんどの国々は,世界の基軸通貨であるアメリカドルと時刻の通過の為替レートを固定する「ドルペッグ製」を採用していました.そのためアメリカの経済政策によって世界の為替市場でドルが高めに推移していた1995年以降は,これらの国々の通貨の価値は「高いドル」に引っ張られて高められていた.これをヘッジファンドは「過大評価」と考えて,為替市場で差益狙いの大がかりの空売りを仕掛けた.その結果,時刻の通過を買い支えることができなかったアジアの国々は変動相場制への移行を余儀なくされて,通貨価値を急激に下落させる深刻な危機に直面することになった.韓国ウォンはドルに対して半値,GDPは4割減になった.外貨準備がないと,通貨危機の時には悲惨な状態を招く.外国からものが買えなくなるから.
・厳しいリストラも行われた.従業員はグループ全体で16万人から11万5千人にまで縮小された.また,交際費,消耗品のコストは完全にカットされた.
『第3章 組織と人のイノベーション』
・すばやい技術のキャッチアップと効果的な利用ができるのは,プロセス・イノベーションやプロダクト・イノベーションによる優れた戦略作りとインフラ整備のお陰です.「地域専門家」.世界各国に散らばって情報のキャッチアップや戦略的マーケティングのための活動を行っている人たちのことです.
彼らは自分が活動している国の文化について,そこに住む人と同じか,それ以上に深く精通しています.
・まさしく情報収集のスペシャリストで,常に最新のトレンドを追いかけながらそれを吸収したり,こうした情報を利用して地域のニーズに合った製品を提供するという戦略的マーケティングを可能にしているのです.
『第4章 プロセスのイノベーション』
『第5章 製品のイノベーション』
・先行メーカーの製品をその製品の持つ機能まで遡って分析(リバースエンジニアリング)し,そこから新たな機能,新機能にあった機構をもった製品を設計・開発(フォワードエンジニアリング)しているのです.たとえば,インド向きの製品をつくる場合,インドの消費者があまり求めていない機能を先行製品からマイナスしたり,逆にインドの消費者が欲しがっている機能をプラスする.
・礼拝の時間になると自動的ににコーランが流れるイスラム圏のLG製のテレビ,ワイングラス型のサムスンのテレビ.
『第6章 日本が生きる道』
・先進国の市場が飽和状態にある状態で生き残るには,先進国市場に変わる新しい市場に出て行くか,革新的なイノベーションで新しい需要を喚起するしかありません.
・BRICsで販売されている家電品の9割程度は,サムスンやLGなど勧告メーカーによって占められています.これらの国々にはソニーやパナソニックなど「名前も知らない」消費者がたくさんいます.
・日本の企業に求められているのは,多様化している市場の要求から企画立案を行うことです.
Posted by ブクログ
組織と人、プロセス、製品以上3つのイノベーションがサムスンを
どう変えたのか?を10年間サムスン電子常務として働き
内部で見てきた著者が書いた本。
読んだ直後、もっと本質を理解したいから読み返したいと
思う内容。
会社の社費留学制度でアメリカのサンダーバードでMBAを
取得した後輩にも貸したが、
日本のサラリーマンは全員読むべきですよ!と言って
すごいと感動していた。
個人的にはあとがきにあった、
「卵の殻を自ら割れば生命を持った鳥になるが、
他人が割れば目玉焼きにしかならない」
という韓国のことわざを見て、
自分はどっちだ?と考えてしまった。
Posted by ブクログ
サムスン成功の整理その2。
1.強いリーダーシップ。強い危機意識による変革。
2.戦略の明確化。成長市場である新興市場をターゲットとし、目標に合わせた戦略の策定。
(無いものは追わない、効率的・戦略的な順位付け)
3.日本企業は1,2ともに後手に回っている。危機意識と「変える」意志、
後追いではなく、それぞれが持つ能力を生かした戦略立案が必要。
・「3PI運動」=パーソナル・イノベーション、プロセス・イノベーション、
プロダクト・イノベーション
驕り、相互不信、個人や集団利己主義、権威主義や他律、日和見、無責任などの弊害の
改革のための3PI運動。当初は機能しなかったが、IMF危機による危機意識の高まりにより
改革が機能し始めた。
危機意識に本当に直面したかどうかの違いは大きい。
・トップの最大の役割は、戦略を考え、それを組織全体に示すこと。価値付けを行って
組織全体に徹底させること。どの方向に進むべきかという戦略。
・日本が生き残る道
サムソンは日本追従から強いリーダーシップで方針を変えた。新興国へ、マーケットインへ。
新興国・デジタルの製品作りの時代では、「表の競争力」(=デザインや価格など消費者から
よく見える部分での競争力)が最優先・効果的なことを見極めて、大きく舵を切った。
日本が強い「裏の競争力」(=品質や基礎技術)の追従は時間がかかるし、効率的でない。
今後、中国やインドの企業もサムスンのような戦略を採りうる。サムスンはブランド作りや
次の戦略構築により対策。
日本企業は「裏の競争力」を持っていることが利点。だが、この力が競争力に結びついていない。
結びつける戦略もないのが課題。技術を生かした企画開発力が要求されている。
サムスンのように新興市場に打って出るというのは1つの解に過ぎない。
企業それぞれが持っている能力によって、最適解はちがう。
かつての李健熙会長が持っていたような危機意識と、「変える」という強い意志が必要。
Posted by ブクログ
相互不信、個人や集団利己主義、権威主義や他律、日和見、無責任といった弊害に対する改革は、意識革新、全プロセスの革新、革新的製品の創造の三つ。重要なのは、トップの細かいことまで口を出さない姿勢、ライバル企業の戦略に関する情報、プロセスの標準化、インターフェイスの規格の統一化、情報の一元化、広く見える化(セキュリティ確保のうえで)。開発プロセスは、全社、事業部、商品の三層構造とし、段階終了時にデザインレビューを行い、実行、見直し、取りやめを判断。部品表にないものは使ってはいけない。「開発」の早期宣伝によるブランド確立。品質は消費者が決める。
Posted by ブクログ
サムスンをグローバル企業に押し上げた李会長の改革の真髄。『危機感ではなく、危機意識を持て。』かつて韓国は金融主導で誘発されたIMF危機に苦しみ、それを乗り越えたサムスンは、嵐をじっと耐えるような危機感ではなく、いつ嵐が来ても耐えられる体力をつけるために、危機意識を社員に植え付けた。
過去には日本のマネをし、設計図も無く、それでいてエリート意識は強い集団だったが、それを3つのイノベーション、『3PI活動』により改革した。
3つのPとは、パーソナル、プロダクト、プロセスだ。
パーソナル
人力開発院で社員に現地語のエリート教育、地域専門家を育てる。現地の文化、経済に溶け込ませ、情報を収集させる。
プロセス
デジタルモノづくりとなり、製品開発は『串焼方式』から、企画デザイン〜設計生産までがラップする『刺身方式 』に!
部品メーカーへの見える化を進め、部品の早期手配を可能にした。
技術の先行開発はせず、先行メーカーの技術を、素早いプロセスでキャッチアップして真似をする
プロダクト
日本追従型から、新興国市場を向く
新興国では過度な品質よりも、価格重視。日本メーカーの製品から、主要な部分を真似して、新興国向けにアレンジして販売する。
先進国と新興国では、求めるものが異なる。価格から利益を引いてコストを決めていく引き算方式。
多品種少量生産が可能。
体感不良率を減らす(韓国の洗濯機の例:サービスマンが車に基盤とモーターを積んで巡回。故障の連絡があれば即部品交換。それでもダメなら新品と交換。→毎日使うものだから、いかに早く直すかが顧客満足には重要)
サムスンは真にグローバル企業だ。社員は世界中に溶け込み、情報を集め、製品は多少品質が落ちても、その地域で真に求められているものをきめ細かく投入し、プロダクトで最も大事な顧客満足度を高めている。
日本企業も、品質、部署の利害、だけにこだわるのでは無く、割り切りを持って真に需要のある製品を投入出来るか、が必要。
高いポテンシャルをどう活かしていけるか、考えなければならない。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
小説・文芸