わたしたちが孤児だったころ

わたしたちが孤児だったころ

1,034円 (税込)

5pt

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上海の租界に暮らしていたクリストファー・バンクスは十歳で孤児となった。貿易会社勤めの父と反アヘン運動に熱心だった美しい母が相次いで謎の失踪を遂げたのだ。ロンドンに帰され寄宿学校に学んだバンクスは、両親の行方を突き止めるために探偵を志す。やがて幾多の難事件を解決し社交界でも名声を得た彼は、戦火にまみれる上海へと舞い戻るが……現代イギリス最高の作家が渾身の力で描く記憶と過去をめぐる至高の冒険譚。

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わたしたちが孤児だったころ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    日常がもっと好きになるような小説だった。その時代の空気感、時代感が伝わってきた。自分自身の理想の世界を作り上げるために生きていたっていいじゃないか。どんな現実にぶつかってもそれが自分の信念なら変える必要はないと、自分の人生観を考えさせてくれた作品だ。

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    2021年05月14日

    Posted by ブクログ

    イギリスと上海(中国)の間を行き交い、事件解決と共に、アイデンティティを追求する男の物語。

    「戦争」が絡む文学を手にすると、そこに人間への希望と失望を必ずやみることになる。
    そして、戦争と平和が、こんなにも「隣人」であることに衝撃を受ける。

    本を閉じたとき、嗚咽ではなく、心の襞を静かに潤わす涙が

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    2020年03月17日

    Posted by ブクログ

    カズオ・イシグロの小説を読んでいるときのこの胸をしめつけられる感じは結局なんなのだろうか、と考えてみると、個人的にはやはり「取り返しのつかない過去」について、否応なく気づかされることの切なさではないかと思うのだ。
    「日の名残り」にせよ、「私を離さないで」にせよ、描写は基本的に「回想」なのだが、その中

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    2019年01月03日

    Posted by ブクログ

    これは驚いた。今年一番の当たり本。
    時は1920〜30年代。イギリス人の探偵クリストファー・バンクスはロンドンの社交界で有名になっていく敏腕な探偵。彼は幼少期を上海の租界で過ごし、隣に住んでいた日本人アキラとよく遊んでいた。健やかに育っていたはずの子供のクリストファーはが、とある日を機に両親から引き

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    2018年08月19日

    Posted by ブクログ

    主人公は探偵。飛ぶ鳥を落とす勢いで難事件を解決していく若い探偵。
    なのだが、この小説は探偵小説ではない。
    ハードボイルドではある。でも、探偵小説ではない。

    主人公が、探偵になったきっかけになった事件を解決しに上海へ向かう。
    でもそこで繰り広げられる彼の探偵然とした行動はすべて、読者からすると「え・

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    2024年02月20日

    Posted by ブクログ

    カズオ・イシグロの本を読むのは、これで7冊目になる。流石に少し、信頼できない語手にも飽きてきた。文庫本末尾の解説を読むに、おそらく初読の方であれば、この本に没入することもできたのだろうが、読み慣れてしまった人間にはそれができない。カズオ・イシグロという、書き手そのものの存在がノイズとなってしまってい

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    2023年12月17日

    Posted by ブクログ

    何でもない生活の描写や子供の頃の思い出話で惹きつける流石の筆力。でも回想が幾重にも重なり時系列が迷路のようで読みにくい。流れに身を任せて読み進めると段々と情景が浮かび上がる。長くも感じるが、最後の怒涛の展開は止まらない面白さなので耐えて読み切りたい。

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    2023年09月28日

    Posted by ブクログ

    『クララとお日さま』読んだ後、カズオ・イシグロの積読あったよなと取り出して読んだ一冊。イシグロの祖父が上海で働いていて、その縁もあって上海を舞台の小説を書いているよって教えられて買ったもの。
    ホントは、純粋にミステリー小説としても読めるんだろうけど、話に出てくる上海の租界の様子を想像しながら読み進め

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    2023年03月16日

    Posted by ブクログ

    タイトルは魅力的なのに、裏表紙のあらすじ紹介がイマイチ気に食わなくて手に取らずに来たものの、食わず嫌いもよろしくないと思い手に取った一冊。
    あらすじ紹介より面白いです。
    「冒険譚」なんて紹介されているけれど、どちらかというと主人公が不条理さに巻き込まれていきながら、最後は何とか抜け出して戻ってくる、

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    2022年05月16日

    Posted by ブクログ

    10歳で孤児となった主人公が、大人になってから行方不明の父母を探す話。子供の頃の回想を挟んで、両親に関する真相が徐々に明るみになっていく。タイトルを見ると過去にフォーカスされた話かなと想像してしまうが、この作品はむしろ、過去と決別し新たな生き方を模索する主人公の姿が最終的に描かれている。長編でなかな

    0
    2021年10月24日

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