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イギリスに暮らす悦子は、娘を自殺で失った。喪失感に苛まれる中、戦後混乱期の長崎で微かな希望を胸に懸命に生きぬいた若き日々を振り返る。新たな人生を求め、犠牲にしたものに想いを馳せる。『女たちの遠い夏』改題。
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Posted by ブクログ
先に名前のインパクトのある、素直に素晴らしいだろうと思い実際に文学に触れた重篤感があり、なにより読み易い。なんだろうかこの感覚は、たしかに不思議な登場人物に終わらせ方に ラストもページ捲ってありゃまあニキのお見送りが終わりかいってなあーってこと。ニキもそうだが掴みきれずに 万里子も、うーむだし、景子...続きを読むの誕生シーンも二郎との別れもなかったが。それでも読み終わるのは要所要所に大切なものが詰まっていたから。あっ佐知子の伯父の家に戻らないのと自分がアメリカ行けないことを分かっているのに神戸に行くという場面が全く理解出来んのよ。これもう一度読むと違いがわかるんかなあー
カズオイシグロさん、生まれも育ちもイギリスだとおもってたけど、5歳までは日本に居たのね 足に絡まるロープがループするとこ怖 えつこさんがさちこさん、、?
戦後の諦めを含んだ前向きさとか、イデオロギーの急変による軋轢とか、親と子とか、後悔とか、折り合いとか。本当にすごい。 池澤夏樹の解説も良い。 250 「いまさら、むしかえしてみても始まらないわ」
再読。いやこれめちゃくちゃ怖くない?なんで昔読んだときは気づかなかったんだろ?ぜんぜん女性の自立とか復興への希望みたいないい話じゃないじゃんか。解説書いた人トチ狂っとるんか? 「信用できない語り手」という補助線を引いて読むべきだった。語り手による語りは信用できないものだということは緒方さんの饒舌さが...続きを読む常に示唆している。 最初に万里子を探しにいくときに主人公の足に絡んだロープ、ブランコの夢、長崎の街を徘徊し児童を殺して木に吊るす殺人鬼、万里子を訪れ脅かす謎の女、神戸に旅立つ前夜に万里子を追いかけた主人公が手にしていたもの。終盤、大切な思い出についてさえ嘘をつくことで主人公自身が信用できないことは決定的になる。そのとき、景子は本当に自死だったのか?という疑念が限りなく黒に近いグレーで迫ってくるよね。いやほんとに怖いよこれ。 ニキはブーツを3足も持ってきてたって?そんなに履くものばかり持って何から走って逃げてきた?お前さんのパパはいったいどこにいったの?そしてなにより、穏やかに老いた風にしている優しいお母さん、「悦子」さん?アンタ一体何者なの?
タイトルからは想像できない、薄暗くてちょっと不気味な小説。 現在居住するロンドンで自分の娘を自殺で亡くした悦子が、その体験をきっかけに、長崎に住んでいたときに出会った少し変わった母娘、佐知子と万里子との経験を回想するというもの。 大戦直後、まだ原爆からの復興も道半ばの長崎を舞台背景に、母娘との出来事...続きを読むを想起する形で綴られていく。 佐知子は、かつては東京でそれなりの生活を送っていたが、戦争で母娘二人きりになり、長崎へとやってきた。 東京で知り合ったアメリカ人の愛人のいい加減な言動に翻弄されながらも、そのアメリカ人がいまのみじめな生活を救ってくれると信じている。 娘の万里子は10歳くらいで癇癪持ち。そして時折とても不気味な発言をして悦子を当惑させる。 悦子は自身が身重でありながらも、この母娘に協力してあげようと必死に世話をする。 佐知子と悦子は価値観が全く異なる。主人公の悦子は戦前からの日本的価値観の持ち主。一方の佐知子は戦後アメリカから導入された民主主義的解放を信じた言動をする。 会話が全く噛み合わない。まず不気味さの一端はここにある。 本作のテーマの一つは、戦後流入した新たな価値観を自分のアイデンティティとして受け入れるというところにあるのだというところが随所に感じられる。 戦前価値観側の悦子、そして悦子の面倒をみた緒方さん。そして一方が悦子の夫で緒方さんの息子である二郎と、そして佐知子。 悦子が回想する時点では、既に彼女は新たな価値観の中で生きており、その受容過程が想起するエピソードに大きく影響を与えている。 そしてもう一つの大きなテーマ。これはカズオ・イシグロの多くの作品に共通するものであるが、記憶の曖昧さ。 物語のなかで、誰かが何かを想起するという場面はごまんとある。ただ、多くの場合それは記憶とはいえはっきりと語られる。 一方のカズオ・イシグロの作品は、記憶は、本来人間の持つ記憶と同じで、とても曖昧なもの、信頼ならないものとして物語に投入される。 そして、想起する人間のそのときの状態によって、記憶は適当につぎはぎされ、都合良く改編される。 劇場で聞いた実に立体的なオーケストラが、録音で聞いたら平面的になってしまうのと同じように、時系列的な奥行きが平面へと吸収され、3年前と1年前の出来事が同一平面の記憶として存在したりする。 いなくなった万里子をおいかけた悦子が、追いかける途中でサンダルに縄がからまる。でもその記憶が、最終盤、もう一度万里子をおいかけることになった経験のときにも混在している。 この場面、心底不気味なのだが、あとから振り返ると、人間の記憶を実にリアルに表している。 彼の代名詞的な表現技法として名高い「信頼のできない語り手」というのは、この処女長編からして確立している。 すごいと思う。ただほんと、薄気味悪い。 登場人物みんな薄気味悪い。カズオさん、ほとんど日本にいなかったと聞いているけど、よくまあこんな日本人特有の気味の悪さを抽出できたなと感心する。 ああ、そうか。あまり知らないからこそデフォルメできたのかもしれない。 や。面白い。薄気味悪いけど面白い。読みやすいし、おすすめですよ。薄気味悪いけど。
あまり見えない双眼鏡が象徴的 みようとしてもみえない、でもあながち間違ってない、暗がりの中にぼんやり浮かぶ日本像
はじめてのカズオ・イシグロ作品。 幾度と出てくる自らの主張を正当化するちくはぐな噛み合わぬ会話から、戦後日本の価値観の移り変わりと混乱を感じる。 娘の自殺、離婚・異国への移住。大きな出来事の全ては語られず、過去の日常を回想することで、その背景に何があったのか、受け取り方が無数にある。読み取りきれ...続きを読むていない行間がたくさんある気がして、読後パラパラと最初から読み返してしまった。
アホやけん、解説見るまで対比させてんの気付かなかった この人は女にも男にも日本人にもイギリス人にもなれるな
面白かった。 英語だとどんな風に描かれてるんだろうと、気になった。 完全に作者の意図が理解できている気がしない。不思議な小説。
なぜか引き込まれる
授業の課題のため購入しました。 淡々と進んでいく話の中で世界に引き込まれていきます。考察がありすぎて深いです。 登場人物の類似点や時代背景に注目して読んでみてください。初めてカズオさんの小説を読みましたが、他の作品も読んでみたいと思いました。
#ダーク
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遠い山なみの光
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カズオ・イシグロ
小野寺健
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