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「計算」は私たちの生活のそこかしこに現れる。では、指やペンを使う足し算や筆算と、膨大な電力を消費する巨大コンピュータによる計算は、何が異なるのだろうか。機械が人間の能力を遥かに超越し、日夜無言で計算し続けるいま、私たちには一体何が残されるのだろうか――。気鋭の独立研究者が数学史を遡り、いつしか生命の根源まで辿り着いた果てに提示する新たな地平。河合隼雄学芸賞受賞作。(解説・下西風澄)
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Posted by ブクログ
トークン メソポタミア 数える対象と紐付け → 粘土板の記号へ 算用数字 16世紀に普及 10個の記号であらゆる数を書き表す 数直線 数を「量」ではなく「位置」を表す 虚数 平面 数直線の0の前後でなく上下にある 計算+演繹という推論 仮説から出発 推論を頼りに結論を導く ギリシャ数学 図と...続きを読む口語による定型表現 知的ゲーム ユークリッド「原論」BC3C 12世紀アラビア経由で西欧へ 高校までの数学=18世紀以前の数学=数式と計算 現代数学=直観的な要素を混入させない リーマン 19世紀後半 複素関数=平面間の写像 式ではなく 多様体 カント 認識=感性:空間と時間の枠組み 直観(直に受取る)→知性:概念からの判断 フレーゲ 案数=対応の法則 命題:主語~述語 →関数と項 数学は分析的かつ拡張的 判断の分析で概念を形成する 思考は意識ではなく言語が支える→人工知能 チューリング 計算=記号の規則的な操作 ブルックス 外界のモデルは不要 脳だけではない 状況性と身体性=センサーとモーター 数理モデルと政策 天気予報 ウイルス感染拡大 気候変動 意味や理解より結果が役立ってしまう 過去に設定した仮説に →計算の帰結に生命として応答する自律性
数式を極力使わずに、数学が何を目指して進化してきたのかを、節目となる数学者の紹介も含めて、ソフトな哲学エッセイ風に描くと、こういうふうになった、という感じ。
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