無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
Posted by ブクログ 2024年04月05日
いくつかの言葉が刺さってくる。
「他の生きものになくて、人間がもっているもの
それは秘め事」
秘め事があるから、世の中は成り立っている
そう思いたい。
「不良でない人間があろうか.不良とは優しさのこと」
弱さを見せるためには、優しさがなければ
見せることは出来ない
「人間は恋と革命のために生...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月03日
気持ち悪い気もするが読後感は悪くない。むしろ良い。しっかり全てを提示してもらっているので、あとはどう受け取るか、受けとめるか、だけ。いい作品を読んだ、という感じ。
上原は貴族の清さを嫌っている。かずこと関係を持つが妻の純真さを愛している。非常に気持ち悪い。人間失格の主人公に共通するものを感じた。
少...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月26日
久しぶりに。
やはり文章がとても読みやすいとおもう。
それとラストがすごくいい。
いろんなものは失われていくけれど、生き残ったかず子だけは女という一つの立場を手に入れて、子を宿して生きていく。
直治の秘密をどのように受け取ったのかが示唆される"お願い“が、とても嫌味ったらしくて好きだ。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月14日
直治の遺書が良かった。
「僕は、貴族です。」
直治は聡明だった。自分たちが貴族のままでは今後の日本社会に生き残れないことを分かっていた。
生前は貴族とは思えないような口調で下品に喋っていたが、遺書の文体からは彼に染みついた知性と育ちの良さが痛いほど伝わる。
本人が述べている通り、彼が貴族を脱しよう...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月10日
この問題で一ばん苦しんでいるのは私なのです。
この問題に就いて、何も、ちっとも苦しんでいない傍観者が、帆を醜くだらりと休ませながら、この問題を批判するのは、ナンセンスです。
人間の生活には、喜んだり怒ったり悲しんだり憎んだり、いろいろの感情があるけれども、けれどもそれは人間の生活のほんの一パーセン...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月14日
この世界観が好き。読後、没落貴族の喋り方がうつりそうになった。
「おうどんの湯気に顔をつっ込み、するするとおうどんを啜って、私は、いまこそ生きている事の侘びしさの、極限を味わっているような気がした」
この一文光ってる。食べ物の湯気って幸せの象徴だと思ってたけど、こんなに淋しい気持ちも託せるんや。湯気...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月14日
斜陽というタイトルに、衰退する暗さをイメージしていると、気持ちよく裏切られる。そこがいい。
陰鬱な雰囲気をかもし出す太宰作品の中でも、けな気に明るく生きていこうとする、かず子というヒロインに不思議な力強さを感じる。かず子は太宰が託した‘希望の星’なのではないか。
最後の貴族である母親を亡くし、悲嘆に...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。