斜陽

斜陽

363円 (税込)

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最後の貴婦人である母、破滅への衝動を持ちながらも“恋と革命のため”生きようとするかず子、麻薬中毒で破滅してゆく直治、戦後に生きる己れ自身を戯画化した流行作家上原。没落貴族の家庭を舞台に、真の革命のためにはもっと美しい滅亡が必要なのだという悲壮な心情を、四人四様の滅びの姿のうちに描く。昭和22年に発表され、“斜陽族”という言葉を生んだ太宰文学の代表作。

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斜陽 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月05日

    いくつかの言葉が刺さってくる。

    「他の生きものになくて、人間がもっているもの
    それは秘め事」

    秘め事があるから、世の中は成り立っている
    そう思いたい。

    「不良でない人間があろうか.不良とは優しさのこと」
    弱さを見せるためには、優しさがなければ
    見せることは出来ない

    「人間は恋と革命のために生...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月03日

    気持ち悪い気もするが読後感は悪くない。むしろ良い。しっかり全てを提示してもらっているので、あとはどう受け取るか、受けとめるか、だけ。いい作品を読んだ、という感じ。
    上原は貴族の清さを嫌っている。かずこと関係を持つが妻の純真さを愛している。非常に気持ち悪い。人間失格の主人公に共通するものを感じた。
    ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月18日

    再読。太宰を読むたびに思う。現代の生き辛さが度々話題になるが、いつの時代も人間は生きにくいもの、そしてその原因となるものも本質的にはいつの時代も変わらない。登場人物たちが苦しみ悲しみささやかな幸せを感じ、そして崩壊していく描写がとても人間らしく美しい。

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月26日

    久しぶりに。
    やはり文章がとても読みやすいとおもう。

    それとラストがすごくいい。
    いろんなものは失われていくけれど、生き残ったかず子だけは女という一つの立場を手に入れて、子を宿して生きていく。
    直治の秘密をどのように受け取ったのかが示唆される"お願い“が、とても嫌味ったらしくて好きだ。
    ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年09月07日

    すらすら読めてしまう。
    おもしろすぎる。
    ダメ男のはずなのに女性を次々と虜にしてしまう主人公の魅力がすごい。
    これが実話なのも興味深い。
    彼は天才だ!

    0

    Posted by ブクログ 2023年08月24日

    有閑階級の没落が退廃的に描かれている。
    物語としてのアップダウンはあまりないが、ただの食事シーンにすら厭世的な雰囲気を持たせてしまう高い表現力。
    泥濘のような妙な重たい雰囲気が癖になる。

    0

    Posted by ブクログ 2023年05月14日

    直治の遺書が良かった。
    「僕は、貴族です。」

    直治は聡明だった。自分たちが貴族のままでは今後の日本社会に生き残れないことを分かっていた。
    生前は貴族とは思えないような口調で下品に喋っていたが、遺書の文体からは彼に染みついた知性と育ちの良さが痛いほど伝わる。
    本人が述べている通り、彼が貴族を脱しよう...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年05月10日

    この問題で一ばん苦しんでいるのは私なのです。
    この問題に就いて、何も、ちっとも苦しんでいない傍観者が、帆を醜くだらりと休ませながら、この問題を批判するのは、ナンセンスです。

    人間の生活には、喜んだり怒ったり悲しんだり憎んだり、いろいろの感情があるけれども、けれどもそれは人間の生活のほんの一パーセン...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年04月14日

    この世界観が好き。読後、没落貴族の喋り方がうつりそうになった。
    「おうどんの湯気に顔をつっ込み、するするとおうどんを啜って、私は、いまこそ生きている事の侘びしさの、極限を味わっているような気がした」
    この一文光ってる。食べ物の湯気って幸せの象徴だと思ってたけど、こんなに淋しい気持ちも託せるんや。湯気...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月14日

    斜陽というタイトルに、衰退する暗さをイメージしていると、気持ちよく裏切られる。そこがいい。
    陰鬱な雰囲気をかもし出す太宰作品の中でも、けな気に明るく生きていこうとする、かず子というヒロインに不思議な力強さを感じる。かず子は太宰が託した‘希望の星’なのではないか。
    最後の貴族である母親を亡くし、悲嘆に...続きを読む

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