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織田信長、浅井長政らの屋敷に身分を偽って仕え、機をうかがう於蝶。六年前には少女めいて硬く引きしまっていた肉体は、いまや成熟しつくしている。(上杉謙信公のために……)常人ばなれした女忍者の秘めた女心と香りたつ生命が、姉川の合戦で燃え上がる。あとがきで著者が「……忍者小説というものは、他の時代小説を書くより層倍もつらい。……めんどうなジャンルなのだが、それだけにまた、執筆中のたのしみも多いのである。」と書くように、爽快な読後感がのこる名作。
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Posted by ブクログ
忍者物が好きで蝶の戦記が傑作という評価を聞き、上下巻読み終わった。
歴史小説にはある、歴史的背景や人物相関の説明などが多く、歴史物が得意な訳ではないので読むのに忍耐力が必要だったが、面白かった。
呪文を唱えるような妖術や忍術を使うのではなく、情報収集や暗殺のプロとして忍術を使う技術者集団をしっかり描いてくれる池波作品の忍者が好きだ。
本作品は女忍び、いわゆるくノ一の於蝶の生き方を描いている。他にも池波正太郎の忍者物は読んでいるので、知っている名前が出てきたりすると嬉しくなる。戦国の時代、うつりゆく時代に上手く順応する忍びもいれば、昔からの主人の為に誇りをもって働く忍びもいる。
只でさえ、くノ一の一生は厳しく儚いものだったりする訳だが、そんなくノ一としての一生を懸命に生きる於蝶が可愛く、したたかでとても良かった。
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