三島由紀夫論

平野啓一郎

三島はなぜ、あのような死を選んだのか――答えは小説の中に秘められていた。『仮面の告白』『金閣寺』『英霊の声』『豊饒の海』の４作品の精読で、文学者としての作品と天皇主義者としての行動を一元的に論じる画期的試み。実作者ならではのテキストの深い読みで、その思想をスリリングに解き明かす令和の決定版三島論。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内文学
• 出版社: 新潮社
• 電子版発売日: 2023年04月26日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 2MB

[ブクログ · ★★★★☆]

もちろん、まずは著者の三島愛をたっぷり感じる。しっかりした骨格と、丁寧な調査と文献の読み込み、そして考察が同じ熱量で670ページ続く。論文とは、評論とは、こう書くもんだよね、と感服させられる思い。