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稼業ひとすじ45年.かつて名を馳せた腕利きの女殺し屋・爪角(チョガク)も老いからは逃れられず,ある日致命的なミスを犯してしまう.守るべきものはつくらない,を信条にハードな現場を生き抜いてきた彼女が心身の揺らぎを受け入れるとき,人生最後の死闘がはじまる.韓国文学史上最高の「キラー小説」,待望の日本上陸!
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Posted by ブクログ
韓国の女性の小説家ってすごいなと思うことが続いている。 出生率が日本より低いことから、家父長制とそれによる分断が、日本よりキツいのだろうなと、推測されるのですが、「自由を奪われている人は、自由を謳歌している人より余程、世の仕組みについて明確に知ることができる」と丸山眞男先生もおしゃっる通り、抑圧され...続きを読むた韓国の女性作家の小説からは。鋭い人間観察と深い人生観がバシバシ感じられます。 老境に入った女性が子どもを守るという設定は、映画の「グロリア」を思わせる。「グロリア」もメチャクチャいい映画だけど、この小説の主役「爪角」は「グロリア」よりも年齢はるかに上の65歳!なのに若い男に惚れちゃうし、急に気弱になって今までの信念を忘れちゃうし。プロとしては、ダメになっちゃったおばあちゃんなのですよ。 その設定が新鮮!確かに男ではそういう設定はあったのだけど、女では今までなかったですね。 エンターテイメント性を持ったノワール小説なのだけど、文学の香りが濃厚にする。 最強ではないでしょうか?
おどろおどろしい装画に手に取るのを一瞬ためらうほどです。ちょっと元気がない時は読むのを遠慮しちゃうかも。 ですが、カバーを外した本体をぜひ見ていただきたいのです…! カバーの怖さとは一転、何やら真っ黒ではない優しい雰囲気。 おそらく、桃色の紙にこげ茶色を印刷していると思うのですが、それが良い味を出...続きを読むしているのです。 経年劣化や摩擦で、印刷がはげて中のピンクがうっすら見えてくる。 まるで爪角が老いと共に見出した優しさや情けといった人間らしさをあらわしているよう。 もしくは、冷蔵庫の奥で忘れさられて腐った桃か。 そのどちらでも、読む人によって解釈を自由にできる装丁がすばらしいです。 触れるたびピンク色が増して優しさが滲み出る本。 読むだけじゃなく物語を追体験できる仕掛けがおもしろいと思いました。
本当に面白かった。「老いた」「女性」を通した描写、情景はそのまま差別や社会に潜む問題に通じているのに押しつけがましさが無い。文体のなすワザでもあると思う。また爪角の高い「防疫」能力によるだけではなく、彼女の人間的という意味で魅力的なキャラクターによるものだ。めくる手が止まらない、というほど軽いもので...続きを読むもないのも良かった。文体に少しクセがある、ということだがそんなことは思わなかった。読みやすすぎて目が滑ることもなく、疲れてしまうほど読みにくいこともない、自分によく合った隆起のある文章で好みだった。後書きでも触れられていたが映像化が話題に挙がるのも納得のストーリーだった。総じて好み。
ひとりの女がなぜ殺し屋に ならなければならなかったのか。 65歳の老女になるまで どんな出会いがあり どんなふうに生きてきたのか。 その孤独と苦悩。 小さな喜びと悲哀。そして罪と罰。 強く、逞しく それでいて繊細な主人公から 最後まで目が離せなかった。 ただ黙って一緒にいただけの 捨て犬との触れ合い...続きを読むが すぐ先の未来を暗示しているようで せつなすぎた…
一気読み。一文がやたら長かったり、体言止めを多用したり、そんな読みにくさが普通とはちがう生き方をしている人たちの一種異様な世界観を醸成している。爽やかなラストも心地よい。
キャリア45年の殺し屋(65歳女性) 純文学といえる文章の美しさがある、一筋縄では行かないエンタメ作品 女で高齢者だとナメられることが多い世界だが、それさえも抱えてなおかつ若い男性への愛も描いている みごとな小説だった ク・ビョンモ作品がもっと邦訳されたらいいのにと思う
65歳。女性。なめられがちな属性を、二つも重ねもつ、プロの殺し屋。物語の面白さって、自分ではないものの視線を借りることでもあると思うから、こんなふうに今まで見かけなかった人物設定、どんどん世に出てほしい。自分自身、昔はできていたのに…と思うことが増えているので、爪角の動揺が、レベルは違えど、よくわか...続きを読むる。 「防疫」場面はスピード感があるのに、全体は疾走感というよりジグザグに走る感じで、これが作者の狙いである「文章を読みやすくしない」ということなのかな。眼が滑らずに、しっかり噛み下しながら読んだ。 無用のいない部屋を、爪角は寂しく感じるのだろうか。
タイトルの「破果」は韓国語では「傷んでしまった果実」と「女性の年齢の十六才」を意味すると言う。 65才の女殺し屋爪角の壮絶な人生を、現代の体力的に衰えだした中での死闘の中に、そこへ行きついた彼女の生涯を散りばめながら進む。 同じ年の自分には、彼女や周りが「おばあちゃん」として卑下するのが気になるが、...続きを読む壮絶な人生の中の恋心や「血迷って」世話をし出した一匹の犬との関係を通して温かさを感じる。 比喩や飾り言葉の多い文章だが、慣れると心地良い。一気に読んだが、もう一度ゆっくり味わいたくなる作品です。
65歳の爪角(チョガク)は、平凡な老女かと思いきや実は45年のキャリアを持つベテランの殺し屋である。 電車のなかから始まるターゲットを狙った行動を目の当たりにすることから始まる物語。 だが老いを感じていた矢先にミスを犯し、たまたま秘密を共有することになった医者との出会い以降、少しずつ歯車が狂い始め...続きを読むる。 身体がいうことをきかなくなっただけではなく、心までもがいうことをきかなくなる自分に気づく。 よろめく老人の姿を追い、手を貸してしまう自分に…。 ターゲットを苦しめずに殺す方法に…。 殺し屋になる前の自分を思い出したり、とうの昔に捨てたはずの恋慕に近い感情までもが蘇る。 そんな爪角に敵意を剥き出しにするトゥは、彼女を挑発し最後には死闘を繰り広げることになり…。 もともと殺し屋の素質があったのだろうかもしれないが、このような生き方しかできなかった彼女の人生に凄さや重みを感じながらも死ぬまで殺し屋なのか…と思わずにはいられない。 印象を残すような身なりをせずに生きてきた彼女が、最後にネイルアートをした爪に一瞬だけでも輝き消えていくものに笑顔を見せたことが、少しだけわかる気がした。
硬質ハードボイルド。ストーリー自体には引き込まれるが、「なんか読みづらいなぁ。翻訳ものだからかなぁ?」と漠然と感じていたところ、「あとがき」を読んで納得。本書はストーリー自体のスピード感はあるものの、ゆっくりじっくり文章を味わって読むべき本かと思いました。
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破果
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ク・ビョンモ
小山内園子
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