危険な斜面

危険な斜面

569円 (税込)

2pt

男というものは絶えず急な斜面に立っている。爪を立てて上に登って行くか、下に転落するかだ──。10年ぶりに歌舞伎座で会った女は、豪華な装いで、男の勤める会社の実力派会長の愛人になっていた。彼女を利用して昇進に成功した男は、やがて彼女が邪魔になり……。表題作の他、強盗殺人犯の妻と張り込みの刑事を描く「失敗」、大新聞社の職をやめ、都落ちして勤めた田舎の新聞社で奇妙な事件に出くわす「投影」など、語り口のうまさに思わず唸る、全6篇を収録。

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危険な斜面 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年09月03日

    さすが松本清張。会長の妾との逢瀬から殺人事件までのスピードと計画の発想がいい。
    男は絶えず急な斜面に立って爪を立てて上に登るか、下に転落するだけ。いずれは転落する可能性があるが、常に上昇しようとする性がよく表現されている。
    6話短編集。

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    購入済み

    『二階」

    2023年03月30日

    当作者の作品の大半は読んでいるが、長編、短編ともに高い完成度を持ったものが多い。中でも本編の「二階」は圧巻である。
    登場人物を極めて少なく限り、舞台設定も、主人公の夫が伏せている病間のある二階である。主人公である印刷業を細々と経営している妻が夫の家政婦の登場で心理的に追い詰められていくサスペンスの...続きを読む

    #切ない #ドキドキハラハラ

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    Posted by ブクログ 2021年01月13日

    表題作「危険な斜面」の他、「二階」「巻頭句の女」「失敗」「拐帯行」「投影」を含む短編集。短編ながら、読者の想像を掻き立て、また読者を煙に巻く筆致。

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    購入済み

    2020年09月26日

    松本清張の短編集では『黒い画集』が有名ですが、クオリティの高さでは本書も負けていません。表題作は鮎川哲也ばりのアリバイ崩しミステリですし、数々のアンソロジーにも収録されている「巻頭句の女」は、無駄のない引き締まった本格推理短編の佳作です。

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    Posted by ブクログ 2020年01月25日

    本作の中の''二階''に五つ星です。
    もしかしたらと、読者の予想が松本清張に追いつきながらも、彼の作品の特徴である個々の感情を描写しており、読者をあっと驚かせる展開へ。
    男性はどう捉えるか分かりませんが、女性には読んで欲しい作品です。

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    Posted by ブクログ 2022年06月28日

    「松本清張」の短篇集『危険な斜面』を読みました。

    「松本清張」作品は今年の1月に読んだ『神々の乱心』以来ですね。

    -----story-------------
    男は絶えず急な斜面に立っている……。
    爪を立てて上に登って行くか、下に転落するかだ??。

    十年ぶりに会った女は、男の会社の実力派会長...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年09月30日

    全六編が収録された短編集。
    私のオススメは何より二つ目の『二階』。
    夫思いの出来た妻幸子と病身の夫英二、そして自宅に雇い入れた看護婦裕子。
    妻の心理描写がうまいなぁーと感じながらも先は読めるぞ!などと思っていたのですが、ラストでやられました。
    まさか、そうなるとは!!!!!

    見事な心理サスペンスで...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年12月24日

    面白かったです。松本清張は小説を読むのは多分初めてです。時代の違いは感じましたが、短編なのに重厚さがあって、でも読みやすかったです。「危険な斜面」「投影」が好きでした。人間模様がほろ苦くていいです。長編も読んでみたいです。

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    Posted by ブクログ 2010年07月08日

    愛憎劇が多い。嫌いじゃないけど、ここに収録されているのはまあまあ。
    その中で、最後に収録されている「投影」はとてもわくわくしたし、
    最後もよかった。珍しく何かを学んだ気持ちになった。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    「危険な斜面」★★★☆☆
    「二階」★★★☆☆
    「巻頭句の女」★★★★☆
    「失敗」★★★★☆
    「拐帯行」★★★★☆
    「投影」★★☆☆☆
    「投影」は新聞社に勤めていた清張自身が投影されており面白く読めるのだが、最後はトリックに走ってしまったのかなと残念。

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