私が語りはじめた彼は(新潮文庫)

私が語りはじめた彼は(新潮文庫)

605円 (税込)

3pt

私は、彼の何を知っているというのか? 彼は私に何を求めていたのだろう? 大学教授・村川融をめぐる、女、男、妻、息子、娘――それぞれに闇をかかえた「私」は、何かを強く求め続けていた。だが、それは愛というようなものだったのか……。「私」は、彼の中に何を見ていたのか。迷える男女の人恋しい孤独をみつめて、恋愛関係、家族関係の危うさをあぶりだす、著者会心の連作長編。(解説・金原瑞人)

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私が語りはじめた彼は(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    一人の男性の不倫から生じた波紋を 彼に関わる人々をそれぞれ主人公とした六編のオムニバス。
    主人公達は波紋に過剰に反応し踠き苦しむ。回避した者も呑み込まれた者もいる。恋人や家族の絆の儚さの冷淡な表現が巧み。
    評価が分かれ気味の作品のようですが、各章とも独立した短編として完成していること。ラストの家路に

    0
    2021年11月03日

    Posted by ブクログ

    えっこれが三浦しをん?
    ととてもびっくりした。

    まほろ駅前とか神去なぁなぁの印象が強かったので。
    ああいうほのぼのした作品の裏にこんな一面があったなんて。
    前なにかのインタビューで高校の時、お父さんとバスの運転手としか異性と話さなかったみたいなエピソードもあったので、あまり恋愛というか性愛の印象も

    0
    2020年04月12日

    Posted by ブクログ

    さて、突然ですが、あなたは次のような言葉を聞いて話題に上がっている一人の人物をイメージできるでしょうか?

    ・『村川はいい加減ですが不真面目ではない』by 妻

    ・『父は決して偉ぶることがなかった』by 息子

    ・『本ばかり読んで、夢見がちで自分勝手な男』by 義理の

    0
    2023年01月05日

    Posted by ブクログ

    人生、愛が全て、というわけではないんですが…。とりあえず彼の周りの人間の嫉妬心が凄すぎる。ここまでの男の人っていったいどういう人なんでしょうか??
    自分は渦中には絶対に入りたくない。でも、小説として読むのには、好きな感じ。

    0
    2022年08月28日

    Posted by ブクログ

    NTRである。
    だがちょっとまって欲しい。過去の古典作品にはNTR要素がよく出てくるのではなかろうか。しょっちゅう他の旦那の妻を奪ったり。
    いやしかし本作では大学教授である。こいつが暇な主婦を捕まえるわけだけど、冴えないオッサンという設定がまたイカす。男性陣から見ればNTR要素としてというか、M要素

    0
    2022年08月19日

    Posted by ブクログ

    まず、結婚に対してまた疑念が増えた…果たしてどうしたら長く良好な関係を築けるのか、謎だ。

    愛のあるときも、嫉妬に溺れるときも超えた先にしずかな美しいものが残る。人の気持ちは完全に手に入ることはないし、理解することもできない、自分だけの痛みと記憶だけが誰にも取られずにいられるってところが刺さったな。

    0
    2020年08月05日

    Posted by ブクログ

    最初はばらばらの短編小説集かなと思ったのだが、話が様々な視点で進んでいき、繋がっていく。繊細な心理描写とスピード感のあるストーリーが同居している。こういうジャンルの小説は 三浦しをん ならでは。

    0
    2019年02月17日

    Posted by ブクログ

    「彼」・古代中国を研究している大学教授村川融をめぐる男と女の物語は、連作短編という形をとりながら、全て読み終わったあとは20余年にわたる長編小説を読んだような充実感で満たされる絶妙の構成となっている。

    そのうえ、一つ一つの短篇の完成度が恐ろしく高い。
    どの話も静かに始まり、終盤に向けて大きなカタス

    0
    2018年10月13日

    Posted by ブクログ

    何故か女性を惹きつける村川教授。彼をめぐる女性たちは彼の存在によって人生を狂わされた。そしてその女性たちとなんらかの形で関わる男性たち。全体を通して暗い小説なのですが、ページがどんどん進みました。

    0
    2018年03月31日

    Posted by ブクログ

    人間の孤独を救うのは、愛する事よりも理解される事の方が真実なのかもしれないと感じてしまった。様々な立場の孤独や喪失感。通り越して救われる者もあれば、取り憑かれたままの者もいる。
    この人の小説は、言葉選びがとても綺麗だ。好きな小説だった。

    0
    2017年10月16日

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