ギフテッド

ギフテッド

1,599円 (税込)

7pt

第167回芥川賞候補作にして、『「AV女優」の社会学』『体を売ったらサヨウナラ』などで知られる鈴木涼美の、衝撃的なデビュー中編。歓楽街の片隅のビルに暮らすホステスの「私」は、重い病に侵された母を引き取り看病し始める。母はシングルのまま「私」を産み育てるかたわら数冊の詩集を出すが、成功を収めることはなかった。濃厚な死の匂いの立ち込める中、「私」の脳裏をよぎるのは、少し前に自ら命を絶った女友達のことだった――「夜の街」の住人たちの圧倒的なリアリティ。そして限りなく端正な文章。新世代の日本文学が誕生した。

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ギフテッド のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年11月21日

    母と娘をめぐる長い終わりの物語。
    読みながら、骨の芯まで深く静かに染み込んでいくこの感覚はなんだろうか。
    淡々と文字が重ねられているが、その奥底にドクドクと脈打つ人間の熱を感じる。
    文中に登場する一節に象徴されるように、簡単にわかったという言葉を口にしてはいけない気がした。
    鮮やかな色を放つ作品では...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月08日

    何かを感じ取ろうとしたけど難しく、よくわからないまま読み終わってしまった。
    夜の街というのはこうゆう物なのかと思った。

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    Posted by ブクログ 2023年08月29日

    夜の世界で働いてる人や働いてたことがある人にはすごくくるものがある気がする、何かとは言えないしうまく言葉にできないけど。でもとにかくおもしろかったしこの評価なのはなんか悲しい。もっと評価されていい本じゃないのかなあでも人それぞれだしなあと、悶々としている真夜中2時
    #夏の読書感想文

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    Posted by ブクログ 2023年03月29日

    芥川賞候補作、異例の経歴を持つ作家に興味を持ち読んでみた。
    夜の街で生活し、母も昔似たようなことをしていて、でも詩を書く母。そんな母との最後の時間を描く。
    鍵を開ける音、ヒールで歩く廊下の男、一方男の家は、音がしないふかふかの廊下、などと比較が上手い。
    読んでいるのに情景が浮かんでくる。
    内容的には...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年01月28日

    美しかった母が最期を迎える

    娘の腕には幼い頃の火傷の跡を塗りつぶすための刺青がある

    死の匂いを感じながら、最期を見届ける娘にもまた生の熱量はない

    扉の軋む音と鍵の回る音のリズムは、歓楽街の不協和音と曖昧な今日を断つ音

    命の扉が閉じる音を自分はまだ想像がつかない

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    Posted by ブクログ 2023年01月14日

    景の描写が的確ですごくうまい。感情の見えないところを見せる表現。すのうまさに映画のようだと思ってしまうが映画のようだというのも不遜で、次回作(すでに出ている)を読みたくなった。

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    Posted by ブクログ 2022年12月25日

    頭の中で映像としてイメージしやすくて、読みやすかった。親と話ができている時間を大切にしようと思う。
    わからないことをわかっちゃだめ。

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    Posted by ブクログ 2023年06月10日

    Podcastでオープンなトークの中にも知的な人と感じさせる涼美さんのお話しが好きでした。前回の復活SPで本書が話題になっていて早速手に取りました。母と娘と風俗店と歌舞伎町を舞台にされたきっと今まで体験された真実もあるのだろうなと感じました。

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    Posted by ブクログ 2022年10月16日

    芥川賞候補になったやや自伝的要素も組み込んだ鈴木涼美さんの処女小説。

    ギフテッドが才能があるというよりも、母親につけられた火傷によって、あるところで踏みとどまったという意味でギフトであったということを示しているとのこと。
    そういう意識がなく読んでしまっていた。

    身体の商品化、母と娘の関係、につい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月30日

    これは私が好きな私小説。
    母の過剰な自意識と、読んでいても表情が読めない主人公が印象的。
    マンションの扉が閉まる前に玄関の鍵を開けて部屋に入らなければいけないことや、腕の火傷の痕を指で撫でて確かめることから、ほんの少しだけ解放されるラストがとても良い。
    母が娘へ押し付けた火は、母にとっては娘へのギフ...続きを読む

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