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汚職(サンズイ)事件担当の警視庁捜査二課刑事・園崎省吾は、ある大物政治家のあっせん収賄容疑を追っていた。事件の鍵を握る海千山千の秘書・大久保から、彼の元に情報提供の申し出が。だが、約束はすっぽかされ、その間に妻と息子が何者かに轢き逃げされる! さらに園崎に殺人未遂の容疑がかけられて――。園崎と彼を支える仲間たちは巨悪に逆襲できるのか!?
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Posted by ブクログ
汚職事件を追う刑事。政治家などとの息詰まる応酬に、一気読みしてしまいました。主人公の刑事がその後どうなったのか、想像を膨らませてしまいます。
いゃ〜、一気読みやね。 ハッピーエンドやと判っていても、手に汗かいたわ。 でも、笹本さん死んだん知らんかったわ。 実に残念や。この人の書いたん好きやったのになあ。合掌。
捜査一課が舞台となる警察小説は数多あるが、警視庁捜査二課=汚職事件担当が主役となるのは珍しいだろう。 しかも、主人公の刑事は捜査対象者の策謀により、冤罪ながらも指名手配の対象とされ、追われる身に。 最終的にハッピーエンドになるだろうことはわかっていても、果たして彼は警察の包囲を逃れ、真犯人に迫ること...続きを読むが出来るだろうかと、手に汗握る展開に頁を捲る。 前半は、犯人側の巧妙な策略に読者も忸怩たる思いに振り回されるが、後半は一気にスリリングに、ノンストップ小説の様相となる。 主人公が乾坤一擲の手段としてツイッターやブログを駆使するが、現代の小説ではやはりSNSは欠かせない存在なのだろう。現代性を持たせるために、ネットにも詳しくならなければならない作家さんたちの苦労にご同情申し上げる。 ただ、ある刑事の口調が『越境捜査』シリーズに出てくる刑事に似ているのが、少し興醒めがしないでもない。 著者の警察小説の特徴として、監察部署への厳しい目があるが、本書でもある登場人物に「監察こそ警察の恥部だ」と言わせている。 主人公に味方する刑事が主役となる作品も刊行されているようで、読んでみたい。
長編だったのでかなり読み応えがあった。リアリティがありながらも、実際にはないと信じたい警察について書かれていた。
警視庁捜査2課は「サンズイ」と呼ばれる汚職事件を担当している。捜査2課の園崎は国会議員桑原の秘書の大久保が東秋生市の土地買収に絡む汚職に絡んでいるとみて事情聴取したが上層部から圧力がかかり捜査を握りつぶされる。 その後も大久保を追求しようと試みる園崎だったがそんな折、妻の紗子が大久保らしき男にストー...続きを読むカーされている事に気づいた。捜査に対する威嚇とも考えられ大久保に呼び出されたところ、紗子と息子の雅人が交通事故に遭い意識不明となる。 病院に駆けつけ妻子を心配する園崎を訪れたのは大久保子飼いの千葉県警捜査1課の中林、妻子殺人未遂の容疑であった。 政治家側の様々な圧力、妨害、公権力の濫用により追いつめられてゆく園崎、上司の本間や仲間の水沼、千葉県警の山下、北沢の協力を得て大久保陣営に対抗する。
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