ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
13pt
近世の身分制社会が崩れる19世紀後半から,明治維新を挟んで,第一次世界大戦の頃までの日本社会を,さまざまな社会集団が市場とどうかかわっているかに注目して描き出す。メディアや政治のしくみ,変革を求める運動も取り上げ,社会の全体像をとらえる。
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
本書は大学における講義内容をもとに執筆されたものだが、とても興味深い内容で広くお薦めするに値する本だと思う。 副題に「社会集団と市場から読み解く」とある通り、「社会集団」と「市場(マーケット)」の2つを軸として、歴史的事象が整序され叙述されていく。 はじめに示されるのだが、明治期日本社会の構造...続きを読むを示した基本的な見取り図(13頁)が参考になる。 まず、日本近代社会を理解する前提として、江戸時代の社会(日本近世社会)の構造についての説明がある。 ・領主制 ・農村における基本的単位の「村」と、連帯して領主に年貢を納める責任を負う村請制 ・「町(ちょう)」と、労働提供義務である”役” 第2章では、近世身分制を解体した戸籍法、廃藩置県について論じられる。これらの大改革は、しかし計画的に行われた訳ではないと著者は言う。戸籍法の契機は、脱籍浮浪人の治安問題であり、廃藩置県も政府内部の対立が克服できないための一か八かの決断であった。 第3章では、地租改正と、大規模な町村合併による村請制の解体が説明される。 以下、興味を惹かれたのは、 「第6章 小農経営と農村社会」の「家」経営体の戦略、現金収入を増やすための副業。 「第7章 女工と繊維産業」。当初は顔の見える関係同士の間で、女性労働者が農家という「家」から、製糸工場主の「家」へと派遣されて働いていたのが、製糸業の発展に伴い、遠隔地からの募集となり、女工の奪い合い、引き抜きが増えたこと。 「第8章 商工業者と同業組合」。近代工場制ではない、職人や町工場的な小規模工場が根強く存在し、また織物業等農家副業による生産も重要な位置を占めていたこと(在来産業と呼ばれる)。 各章ごとに参照文献も紹介されており、自分の関心の高い事項を更に勉強するのに役立つと思う。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
日本近代社会史
新刊情報をお知らせします。
松沢裕作
フォロー機能について
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
生きづらい明治社会 不安と競争の時代
試し読み
大人のための社会科--未来を語るために
自由民権運動 〈デモクラシー〉の夢と挫折
町村合併から生まれた日本近代 明治の経験
日本近・現代史研究入門
「松沢裕作」のこれもおすすめ一覧へ
▲日本近代社会史 ページトップヘ