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【第168回直木賞受賞作!】
【第13回山田風太郎賞受賞作!】
「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」
日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野……。奉天の東にある〈李家鎮〉へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。
ひとつの都市が現われ、そして消えた。
日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で繰り広げられる知略と殺戮。日本SF界の新星が放つ、歴史×空想小説。
Posted by ブクログ 2024年04月18日
直木賞受賞だからってより、ミステリガイドとか、色んな書評で推薦されているのを見るにつけ。ボリューム感に一瞬怯むけど、”ゲームの王国”もたいがい超大作だった訳だし、まあこんなもんか。で、自身の印象としては、超大作同士でもこっちがだいぶ上。作者のこなれもあるのかもしれないし、こっちの舞台のが理解しやすい...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月12日
読むのに大変体力が必要。満州国のことを知らなかった世代としては勉強にもなったし、なぜ中国で日本の製品のバッシングが定期的に行われているのか、などその起源を知ることができる。勉強になるという以上に物語としての完成度、かっこよいセリフ、没入させる作者の技術、どれをとっても最高傑作に違いない。この年度では...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月28日
読み応えありの1冊だった。
再読も何年後かにしたいと思えるほどの内容。
街を眺める人。街を作る人。街を守る人。それぞれの思いが交差していた。
戦争という歴史の中に本当にこんな人達がいたのかと思えるようになった。
最初はどういう話になるのかわからないまま読んでいたが中盤になって、面白さが増していった。...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月20日
「地図と拳」(小川 哲)を読んだ。
これは何小説と言えばいいのかね。
感動巨編なんですけど。
始まりのとっ散らかった感の先行きを心配していたのだけれど、あっという間に惹きつけられてしまった。
戦争の悲惨さや罪深さとか人間の愚かさや強さとかそういったものが、満州のとある街を舞台に多層構造的な群像劇...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月10日
建物、公園、街、国家、人…。
現れては消えて行く。
生み出しては壊していく。
新しかったものが古くなっていく。
そうやって歴史が紡がれる。
寿命の長さは様々。
生まれてから死ぬまでに姿が変わらないものもあれば大きく変わるものもある。
政策というソフトと領土というハードが絡み合いながら、時代や事情に合...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月18日
明治から戦後にかけて、満州の架空都市、“仙桃城”を巡る物語、というか一大叙事詩と言いたい。さまざまな人種、立場の人々の目を通じて、“地図”と“拳”が語られていく。いわゆる歴史改変SFなのかなと思って読み始めたら、いい意味で期待を裏切られた。600頁を超えるけど、難解な文章ではないので読みやすい。よく...続きを読む
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