所有せざる人々

所有せざる人々

〔ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞〕理論物理学者シェヴェックは、やがて全世界をつなぐ架け橋となる一般時間理論を完成するために、そしてウラスとアナレスの間に存在する壁をうちこわすために、いまアナレスを離れ、ウラスへと旅立っていったが……SF界の女王が緻密な構成と流麗な筆致で築く一大ユートピア!

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所有せざる人々 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    読み終わってしばし呆然。ずっしりと重い課題と、ひとかけらの希望を飲み込んだような気分。SFという括りを超えた名作だと思う。
    ウラスとアナレスの双子星が舞台。ウラスは自然豊かで長い人類の歴史を持つけれど、競争主義社会で貧富の差がどうしようもなく広がっている。対するアナレスは荒涼とした植民星で、人々は協

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    2018年09月02日

    Posted by ブクログ

    ル・グィンらしい名作 
    表紙   8点辰巳 四郎
    展開   8点1974年著作
    文章   9点
    内容 830点
    合計 855点

    0
    2016年02月10日

    Posted by ブクログ

    共産主義社会を思わせる世界の荒涼とした惑星アナレスと、現代の資本主義社会や地球環境をほとんど写したかのような惑星ウラス。
    この二つの惑星を舞台に、アナレス出身の科学者、主人公シェヴェックという個人の人生と社会、人々との関わりを重厚なスケールで描いた一冊。この本そのものが膨大な思考実験であり、なおかつ

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    2013年06月05日

    Posted by ブクログ

    ハヤカワ文庫SFシリーズで「ヒューゴー賞 ネビュラ賞」受賞とあるのだから [SF]に分類してもいいのだが・・・・

    未来の宇宙空間にある「所有のない共同体」の詳細が読み取れる。

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    2010年12月28日

    Posted by ブクログ

    小説とは人間を描くものである、というル・グィンの言葉通りの本。
    主人公シュヴェックを語るためにアナレスとウラスという二つの世界があり、本書が存在する。
    個人的には彼の親友であるベダップが凄く印象的でした。終始一貫してシュヴェックの視点で語られる物語において、例外的にべダップが語る場面が存在するからで

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    2011年05月26日

    Posted by ブクログ

    理想の社会構造ものって言っていいのか
    貨幣なし世界だとどうなんだろうと思うけど、その1つのあり様が描かれた作品
    お金のことを考えないとどこまでできるのかと言うのは考えたことはあるけど、この作品はソ連みたいな社会主義の顛末を念頭に置いたものっぽい。
    プロジェクトヘイルメアリーや機本伸司さんの僕たちの終

    0
    2024年04月05日

    Posted by ブクログ

    なんだろうこれは。すごいものを読んでしまったのに、この本の世界は、私たちのいる現実であってまったくの異世界でもある。
    この本の「人間」というものが、わたしたちと同じ形をしているかもわからないのに、悩んだりそして(まやかしであっても)解決策を見つけようとしたり、他を上と見たり下と見たり、またはそういう

    0
    2022年09月23日

    Posted by ブクログ

    最初はなかなか慣れず、アナレスとウラスのセクションの時間軸が今ひとつわからなかった。最後まで到達してようやく理解でき、読み終わった直後にもう一度読み直した。

    『闇の左手』にも記載したが、そもそもル=グィンのハイニッシュシリーズはSFというジャンルなのだろうか。
    確かに異星の物語で近未来という意味で

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    2022年05月09日

    Posted by ブクログ

     人間にとっての理想郷はどこにあるのか? この小説の主人公であるシュヴェックとともに、読者である自分もそんなことを考えていました。

     経済の繁栄した自由主義・資本主義的な惑星のウラス、自由や平等をモットーに荒廃した惑星を切り開いてきた、共産主義的な惑星のアナレス。

     歴史、政治、文化、言語……、

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    2019年09月22日

    Posted by ブクログ

    アナレス:荒れ果てた惑星、原始的な共産主義。
    ウラス:豊かな惑星、資本主義。

     単純な物質だけでなく、人間関係の「所有」も排した共産主義の惑星、アナレス。そこの天才物理学者、シェベックが主人公。
     あからさまな権力機構がなくとも、慣習に縛られ、息苦しくなった彼は、自らの研究成果をより必要としている

    0
    2018年12月22日

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