信仰

信仰

1,300円 (税込)

6pt

世界中の読者を熱狂させる、村田沙耶香の最新短篇&エッセイ

「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」

好きな言葉は「原価いくら?」で、
現実こそが正しいのだと、強く信じている永岡。
同級生から、カルト商法を始めようと誘われた彼女は――。

信じることの危うさと切実さに痺れる8篇。

〈その他収録作〉

★生存
65歳の時点で生きている可能性を数値化した、
「生存率」が何よりも重要視されるようになった未来の日本。
生存率「C」の私は、とうとう「野人」になることを決めた。

★書かなかった小説
「だいたいルンバと同じくらいの便利さ」という友達の一言に後押しされて、クローンを4体買うことにした。
自分を夏子Aとし、クローンたちを夏子B、C、D、Eと呼ぶことにする。
そして5人の夏子たちの生活が始まった。

★最後の展覧会
とある概念を持つ星を探して、1億年近く旅を続けてきたK。
彼が最後に辿り着いた星に残っていたのは、1体のロボットだけだった。
Kはロボットと「テンランカイ」を開くことにする。

ほか全8篇。

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信仰 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    不思議な世界観。
    思いつかない発想なのに、共感できる部分もある、不思議な感覚。

    「個性」とは、「大人たちにとって気持ちがいい、想像がつく範囲の、ちょうどいい、素敵な特徴」(p111より)
    たしかにね、想像以上の異物は個性にならずに排除されてしまう。
    村田さんのその視点から描かれる「多様性」の言葉も

    0
    2024年03月11日

    Posted by ブクログ

    帯に書かれた「なぁ、俺とカルト始めない?」の言葉に驚き興味を持ったため、読んだ。
    短編集で読みやすく、登場人物の物事の考え方が自分の感覚とはかなり離れていて新しいものの味方を知ることができた。村田沙耶香さんの違う本を読みたいと思った。

    0
    2024年03月05日

    Posted by ブクログ

    限定コフレ。清澄白河のコーヒーショップ。ヴァンクリ。全身脱毛。医療ハイフ。クマ取り。歯列矯正。鼻の穴のホワイトニング。ロンババロンティックの皿。
    周囲に馴染むためには皆と同じものを信奉しなければならない、でも何故か一歩引いてしまってノリきれない、むしろくだらねぇとすら思いつつ孤高に生きるほどの覚悟は

    0
    2024年03月01日

    Posted by ブクログ

    どの短編も好きだった。
    異物として排除されないようトレースするという行為がわかりみがあり過ぎて、泣いた。

    0
    2024年02月13日

    Posted by ブクログ

    村田沙耶香さんの変わった世界全開の短編集。

    『彼らの惑星へ帰っていくこと』はコンビニ人間にも通じるものだった。

    『書かなかった小説』は文學界で読んだ時に、もっと読みたいと思っていたので今回ここで加筆されていて良かった。

    0
    2024年02月04日

    Posted by ブクログ

    コンビニ人間の時に仄めしていた現実社会への違和感を、SF的展開を交え、言語化を進めた作品。

    正直気色悪い部分はありつつ、確かにそうだよなあと納得してしまう部分も多かった。

    ブランドとマルチの類似性も然り。
    一旦一般的に「悪」とされているマルチ批判を行い読者に共感させ、そのまま同じことがブランドや

    0
    2024年01月12日

    Posted by ブクログ

    表題作の信仰は☆5。
    他は☆3。
    信仰だけでも読む価値はあると思います。
    最後すごい声出して笑っちゃいました。
    村田沙耶香先生のユーモアのセンスは◎

    0
    2024年04月01日

    Posted by ブクログ

    何かを”信じること”についての小説とエッセイを8篇収録した本。村田さんの小説らしく “正常”と“異常”の境界がぼやけてしまう危うさ。この危うさが蔓延っているのが現実なのだという容赦のなさを突きつけてくる
    自分のなかにある価値観や信念を捉えきれないまま、世間でいうところの”正しさ”に思考停止で乗っかっ

    0
    2024年05月12日

    Posted by ブクログ

    ”お姉ちゃんの「現実」って、ほとんどカルトだよね”
    これは真理。何がカルトで何が現実かなんて、主観以外に決めようがない。
    ブランド品に高い金を払うのと、願いが叶う壺に高い金を払うのと、一体何が違うのか。私からするとどちらもお金の無駄。

    0
    2024年03月27日

    Posted by ブクログ

    不思議な世界観のものから想像がつきやすいものまで、様々な短編が集まっていてとても面白かったです。
    私は1つ目と最後の話が好きでした。

    0
    2024年03月11日

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