変半身(かわりみ)

変半身(かわりみ)

1,485円 (税込)

7pt

太平洋に浮かぶ人口2000人ほどの離島・千久世島。造物主「ポーポー様」なる独自の神話を持つ島では「海のもん」と「山のもん」が時折いがみあいながらも共存してきた歴史があった。島では年に一度、秘祭「モドリ」が行われる。14歳になり、初めて「モドリ」に参加させられることになる私と親友の花蓮は、その年の生贄が同級生の高城くんになることを知る。因習に満ち閉塞した島を脱出しようとするが──。歴史は書き換えられ、世界は塗り替えられ、魂は入れ替えられていく。村田沙耶香初の試みとなる、演劇界の鬼才・松井周と練り上げた千久世島ワールドを舞台に、人間が変わり世界が変わりゆく悪夢的現実を圧倒的イマジネーションで紡ぐ。「早稲田文学増刊 女性号」掲載の、既存の「性」の役割を根幹から揺さぶり話題となった中編「満潮」を併録。

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変半身(かわりみ) のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年07月07日

    秘祭の真実を知った時は、陸と同じ気持ちになって、吐きそうだった。この世の中の全てが薄っぺらで汚く見える。宗教とかも大概だよね。最後まで読むと大分慣れてきて、何だか楽しくなった。「満潮」は、ほのぼのとしていていい話だった(よね?)。自分の性は自分のものなのだ〜

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    Posted by ブクログ 2023年06月27日

    人間とはなんなのか。もっとも都合の良い真実を決めて、真実を消費して、また新たな真実を求めて生き続ける生き物。

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    Posted by ブクログ 2024年03月17日


    【変半身】かわりみ・かはんしん

    小さい信仰にでも安心していたいもの
    信仰して劇場で演じながら生活する
    それが無くなるのが1番怖いこと

    知ると信じるの間には無があって

    疑い深いつもりが、簡単に色々と信じてる気がしてくる、"情報・信仰の入れ物"
    筒抜けなのか蓋があるのかも分...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月20日

    今回も最高でした。
    文化や慣習や民俗学について。そういう決まりだから、習わしだからと従うということ、信じているとはどういうことか、当たり前を疑うことについて深く考えさせられました。

    『満潮』もよかった。村田沙耶香さんの作品に出てくる夫婦、かなりシュールなんだけど、いつも相互理解と温かみがあって良い...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月22日

    村田さんの作品は個性や刺激が強くて読後すぐは圧倒されてしまうけど、新たな作品がまた読みたくなる。
    突拍子もない設定の中に、現代社会のリアルが隠されていて妙に納得してしまうところがある‥
    今回で言うと人間という枠にはまり、支配されていること。
    今日で人間終わり!と言われたらどうなるんだろう、、

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    Posted by ブクログ 2023年02月02日

    インパクトの強い作品だった。
    過信する事の脆さ危うさが生々しく描かれていて背筋がゾッとする不気味さがあった。
    「信じることは考えなくなるという事」の一文は、情報化社会で受け身に生きる現代の私達が自分の頭で考える事を放棄した結果、フェイクニュースに踊らされている現状をまざまざと叩きつけられたように感じ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月18日

    前半のかわりみだけちゃんと読みました。
    冒頭はあいもかわらず、生物的に気持ち悪い描写が少しあり嫌でしたが、後半は文化そのものをリフレッシュする描写があり、とても爽快だった。村田沙耶香作品をあえて読む理由は、自分が日常的に感じている文化に対して、ある程度客観的な捉えられるようになるので、その文化へ馴染...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月07日

    作者の妄想力を感じる作品。
    変わり身に関しては最後まで何がこの小説ないの真実なのか確信が持てず、いい意味で不安にさせてくる。
    満潮に関しても、不思議な世界観でありながら、どこかしっくりきてしまう感覚を抱いた。

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    Posted by ブクログ 2022年08月07日

    信仰心と今信じていることは本当なのか?と問いかけられる。もしかしたら、私たちの住む地域の伝統やお祭りも人工的に作られたものかもしれない。

    終盤の島に帰省する辺りからの焦燥感がすごい。この村田さん特有の気持ち悪さが大好きだ。

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    Posted by ブクログ 2022年08月04日

    この著者の作品には、怒りというか、悪意というか、とにかく攻撃性のようなものをいつも感じる。
    そして、たまらなく愉快になる。

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