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712円 (税込)

3pt

ある晩かかってきた一本の奇妙な電話。北川健と名乗るその男は、かつて私=秋間文夫の親友だったというが、私には全く覚えがなかった。それから数日後、その男の秘書を通じて、貸金庫に預けられていた二枚のフロッピー・ディスクと、五百万の現金を受けとることになった私はフロッピーに入っていた、その奇妙な物語を読むうちにやがて、彼の「人生」に引き込まれていってしまう。この物語は本当の話なのだろうか? 時間を超えた究極のラブ・ストーリー。(解説・香山二三郎)

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Y のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2018年04月06日


    未来と過去を行ったりきたりなタイムトラベルものは苦手なはずなのに、何故かどんどん引き込まれて読めちゃった本。
    設定が難しいところもあって、途中ごちゃごちゃするけど面白いから読めた!!

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    Posted by ブクログ 2016年11月06日

    『僕の話を聞くとき、決して君は余計な口をはさまなかった。気休めや、慰めの言葉も吐かなかった。いい加減に忘れてしまえと短期に決めつけることもなかったし、ありきたりの、「どんな過ちも時が解決してくれる」式の忠告でお茶を濁すこともなかった。
    「話してみろよ」
    と、会えば必ずきみは言って、僕の話の聞き役を飽...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年11月12日

    タイムスリップをめぐる出会いと別離。その物語はいつも読む者に切ない感情を呼び起こす。
    それは、現代――交通手段と通信手段が著しく発達し、空間を隔てるということがもはや絶対的な障壁ではなくなった――において、今なお容易に(絶対に!?)越えることのできない隔たりこそが「時間」であるからだろうか。

    佐藤...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月17日

    ★SFの設定を生かした男の切なさ★佐藤正午の小説のテーマは「去りゆく女と後悔する男」なのではないか。そして僕は、こういう離れていく女の話が好きなのだろう。解説でも触れているように、同じ時間を何度も繰り返して生きるアイデアそのものはオリジナルではなくても、別の人生では前の人生での知り合いを失ってしまう...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年08月28日

    "時間を超えた究極のラブストーリー"という惹句なのだけど、自分にとっては"中年あるある"と"自分の人生をちょっとだけでも肯定する"というこの先生きていく上でのエールをもらった読後感でした。映画『エブエブ』を観た時と同じような気持ち。

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    Posted by ブクログ 2021年05月02日

    佐藤正午の書く女性がとても好き。

    なんでかわかった!
    絶対的な自分を持ってるからだ。
    それでいて品がある。

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    Posted by ブクログ 2020年05月19日

    書棚の隅にひっそり佇んでいた文庫本。読んだはずだが、内容にまったく覚えがない。冒頭の数ページを試しに読んだところ引き込まれ、結局全部読んでしまった。意識だけのタイム・リープ能力を持った男の話──だろうか? ただ、主人公は別で、男に託された手記を読まされることになる。巧みに練り上げられた物語、二重三重...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年01月05日

     佐藤正午著書の「身の上話」が面白かったのであらすじを見て気になったこちらの本を手に取りました。

     SF的な部分を含んだ内容ですがその部分を科学的に説明する事を最低限に抑えている所に好感が持てました。SFが苦手な方でも読みやすいかと思います。

     限られた登場人物の関係を、特殊な設定を用いる事で密...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年08月06日

    人生の分岐点、誰もが「あの時〜」と感じることの一つや二つはある。

    今の自分の人生が、ある人の「あの時〜」をやり直した結果と知ったとき、やり直す前の自分がどう生きていたかを知ったとき、何を思いどうするのか…。

    タイムスリップが主役のS Fではなく、歴史が変わる影響を受けた人たちが主役の、人生ドラマ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年09月21日

    これを読んでから しばらく佐藤正午の小説ばかりを選んでいました。勢いづいて途切れなく最後のページに。

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