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元亀3年(1572)、武田信玄がついに上洛戦の火蓋を切った。天下布武を豪語する信長と呼応した家康は、武田軍を捨て身で三方ケ原に迎え撃つ。この乾坤一擲(けんこんいってき)の家康の雄図をあざわらうかのように、銃後では妻築山殿(瀬名)と、家臣大賀弥四郎の裏切りの罠が、ひそやかにかけられつつあった……。
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Posted by ブクログ
見どころは「姉川の戦い」と「三方ヶ原の戦い」。 ここで徳川家康が、どのような判断のもと、参戦したのかが分かります。 そして「その経験」こそが、のちの大人物を支える経験なのだと思えました。
上洛してから朝倉攻め、姉川の戦い、三方ヶ原の戦い、そして信康事件が起きる直前まで。姉川での徳川勢の奮戦、これは信長の家臣に成り下がったとかではなく、むしろ逆に徳川勢が侮れないことを示すためのものだった。築山御前の描写が本当かどうかは別にしてかなり丁寧。わがままいっぱいに育ちながら仇敵と結んだ夫に蔑ろ...続きを読むにされ、色に溺れ、とんでもないことを画策、最後は大賀弥四郎にも散々バカにされ…。
いつか読もうと思っていた作品。「豊臣秀吉」、「織田信長」はある程度知った気でいたので、戦国時代の三大英雄、最後の一人を知るためにと思い読み始める。 結果、非常に感動した。司馬遼太郎作品や池波正太郎作品、世の中の一般的な「家康像」を覆す作品であった。家康がなぜ天下を取り、そして江戸幕府260年の平和な...続きを読む時代を築けたのか、おぼろげながら理解できた気がした。 また、著者の目を通して描かれた「家康の思考法」に強く感銘を受け、自己統制の本としても傍に置きたいと思った。
京を目指す武田信玄に三方ヶ原の戦いで負けて命からがら逃げたと思ったら、武田信玄に何かが起こる。家康の運命の岐路、というか何と運がいいのか。 その最中に築山御前の狂気の行動。というか病気だな。この人の場面のみは読むのが嫌になる。
この巻は冒頭から見どころたっぷり!まずは金ヶ崎撤退戦。そして次に姉川の戦い。その中にあって信長に一歩も引かない家康の武将としての気概に、すごいなあと感じさせられました。そら後世の三成ではこの家康には勝てません。そしてあの三方原の戦い。家康が若い!遮二無二打って出ようとする姿は後世のタヌキジジイとはま...続きを読むるで別人!そして信康。今までの本では、単に信長に切腹させられたというだけでどんな人物か描かれたものは見ませんでしたが、結構詳しく書いており、興味深く読めました。それにしても築山御前は気の毒。ますます目が離せません。
家康の身辺で不穏な動きが出てくる。 家臣や、妻の裏切り。 このまま、滅びてしまうのか。 どうやって、乗り切るのか。 巻を追うごとに面白くなってくる。 マンネリなど無いのか。 まだまだ、先は長いが、楽しみでしかない。
家康にとって重要な出来事が続くため、時間の進行は前巻よりも短い。丁寧に描写しようとする筆者の意図が読み取れる。 しかし、人間が持つ「脆さ」を痛感する。
三方原の戦い。 それよりも築山御前・・・。 家康、部下には恵まれたが、家族には恵まれなかったか・・・。
三方ヶ原で家康は、武田信玄に惨敗、内では妻、築山御前と家臣大賀弥四郎の裏切りが進行する。32歳家康大層忙しい。12.4.28
男と男の戦い、女と女の戦い、 男と女の戦いが家康を苦しめる第五巻。 苦難に満ちた家康の生涯でも、 もっとも過酷な時期と言って良いと思う。 壊れていく築山殿と大賀弥四郎の描写が凄い。
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