親鸞(一)

親鸞(一)

918円 (税込)

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義経が牛若といって鞍馬にあった頃、同じ源氏の血をうけて十八公麿(まつまろ)(親鸞)は生れた。平家全盛の世、落ちぶれ藤家(とうけ)の倅として育った彼は、平家一門のだだっ子寿童丸の思うままの乱暴をうけた。彼は親鸞に生涯つきまとう悪鬼である。9歳で得度を許された親鸞の最初の法名は範宴。師の慈円僧正が新座主となる叡山へのぼった範宴を待っていたのは、俗界以上の汚濁であった。

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  • 親鸞(一)
    918円 (税込)
    義経が牛若といって鞍馬にあった頃、同じ源氏の血をうけて十八公麿(まつまろ)(親鸞)は生れた。平家全盛の世、落ちぶれ藤家(とうけ)の倅として育った彼は、平家一門のだだっ子寿童丸の思うままの乱暴をうけた。彼は親鸞に生涯つきまとう悪鬼である。9歳で得度を許された親鸞の最初の法名は範宴。師の慈円僧正が新座主となる叡山へのぼった範宴を待っていたのは、俗界以上の汚濁であった。
  • 親鸞(二)
    918円 (税込)
    大盗天城四郎の魔手から玉日姫を救い出したのは、範宴である。その日から範宴はもの想う人となった。甘ずっぱい春の香りは、払えども払えども、範宴を包む。禁断の珠を抱いて、範宴はみずからおののく。京の夜を煩悩に迷い狂う範宴! 追い討つように、山伏弁円は彼に戦いを挑む。信仰の迷いに疲れた範宴は、このとき法然を知る。奇しき法然との出会い。親鸞の大転機であった。
  • 親鸞(三)
    918円 (税込)
    美しい玉日の代りに善信(親鸞)が得たものは、宗門を挙げての非難、迫害であった。それは、法然、慈円、親族にも及ぶ糾弾であった。遠流も辞せず! 善信の不退転の決意は揺るぐことなく、未曾有の法難に耐えぬく。――発表当時、菊池寛は、「親鸞の信仰は時代を抜きにしては語れない。この時代の中に親鸞を捉えるという大手腕は、この著者をおいては考えられない」と評した。

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親鸞(一) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2011年11月06日

    歴史小説を読むときは、歴史の勉強になるなーと思うことが多いのですが、今回は少し違います。
    思うところは2つ。
    1つ目は言葉。吉川さんの使う言葉にはは、最近の本にはない古い言葉や、使われなくなりつつある言い回しが豊富にあります。それがかなり面白い。意味を拾いながらになるので時間はかかりますが、楽しくて...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    その存在は、この世に生を受けた時から、何かを予感させる存在だった・・・。
    巧妙な語り口で、「親鸞」という一人の人間を真っ向から書き挑んだ快作。
    歴史上の人物として、ただ名のみの存在としてしか知らなかった私にとって
    一時点のみの人物が、この本を通して、そして芳川英治の目を通して、一人の
    人間の生きた道...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年01月27日

    時代になじむのが大変でした。
    そうか…牛なのかカゴをひくのは…
    そうか…ハエがたかるのか家の中に…
    そうか….政治が安定してなくて、貧乏人は食べ物もなく鶏の骨をしゃぶっているのか(しかも取り合う)

    可愛くて純粋で利発な十八公麿(まつまろ)が、範宴となり、彼なりに進む道について思い悩むところまで。

    0

    Posted by ブクログ 2014年09月10日

    十八公麿として落ちぶれ藤家に生まれるも、義経のまた従兄弟という血筋から、源平争乱の時代に出家し、範宴となった後の親鸞。若き日の、叡山での学問、修行の時代を描く1巻。座主の言葉、世に怖いものがあるとすれば、それは人間だ。人間で怖いものがあるとすれば、それは自分だ。自分の中に棲む狐や鷲や栗鼠は本当に怖い...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年01月19日

    全3巻。
    久しぶりの吉川先生。

    坊主ってことで読んでなかった親鸞。
    久しぶりに吉川先生が読みたくて
    複数卷だったので。

    ああ。
    やっぱうまいなあ。
    話。
    面白い。

    引き込まれる。
    ストレスフリー。
    坊主だしめんどくて嘘くさいんだろうと思ってたけど、
    すんなり入れる。
    ぐっとくるし。
    坊主なのに...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2014年01月19日

    20140119 スーパーマンではない人間としての親鸞の話。苦難から聖人になるまでの物語。励まされる。

    0

    Posted by ブクログ 2009年11月08日

    1170年ごろ。清和源氏の八幡太郎義家の孫娘の”吉光女”が母とされており,源義経は親鸞のまた従兄弟にあたる。9歳の時,慈円(後の天台座主)のもと得度し,範宴(はんねん)と改名。
    叡山の天台宗門徒の形にとらわれた仏教を民衆のための仏教にしようと一生を費やす。従来の聖道自力(自力本願)の僧は,やたらに自...続きを読む

    0

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