幕府軍艦「回天」始末

幕府軍艦「回天」始末

719円 (税込)

3pt

3.8

歴史に秘められた事実を掘り起こした傑作長篇。

明治二年三月二十五日の夜明け。
宮古湾に碇泊している新政府軍の艦隊を
旧幕府軍の軍艦「回天」が襲った――。

箱館に立てこもった榎本武揚、土方歳三らは、次第に追い詰められていく状況を打開しようと、新鋭艦・開陽丸なきあと二番手の軍艦だった「回天」を使い、大胆な奇襲に賭けたのだった。
奇襲には成功したが、外輪船で小回りが利かない「回天」は、新政府艦隊に包囲されて集中砲撃を浴びる――。

一切作者の主観的視点は入れ込まず、事実のみをたどり、「回天」の運命を追いながら、初めて海上から箱館戦争が描かれた。

後に書かれる『天狗争乱』につながる、隠れた名作。

薩摩藩領宝島において、外国の捕鯨船員と島の警備の日本人との間の、小規模ながら戦闘がおこなわれた様子を描く「牛」を併録。

解説・森 史朗

...続きを読む

幕府軍艦「回天」始末 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年02月14日

    明治初期の宮古湾海戦、「事実主義」の作品。
    さすがの吉村昭。なんでだろう‥臨場感が半端なくて一気読みでした。

    0

    Posted by ブクログ 2022年04月11日

    吉村昭らしい細かい資料収集に基づく軍艦回天の最後。土方歳三とかも居るのにその最期にすら触れないとは流石としか言えません。新撰組には期待せず、幕末~明治の海戦や青森・岩手沿岸に興味のある方にオススメです!

    0

    Posted by ブクログ 2022年03月16日

    旧幕府軍 VS 新政府軍。宮古湾海戦の秘話を描いた吉村昭の隠れた傑作が此処に。巻末には短編「牛」が。この作品は江戸時代末期での異国船出没がしきりで、外国の捕鯨船員と警備の日本人侍等の時代と心の機微が描かれる。

    0

    Posted by ブクログ 2023年12月06日

    戊辰戦争において、北海道で新政府軍と戦いを続けた榎本武揚の旧幕府軍。彼らの主力というか強みは海軍にあり、その中の一隻が表題にある「回天」。始末とあるのは、榎本海軍の始末ですね回天一隻の話ではなく。その回天の一世一代の見せ場が「宮古湾海戦」。

    海軍主力だったはずの「開陽」が箱館攻略中に座礁沈没してし...続きを読む

    0

幕府軍艦「回天」始末 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春文庫 の最新刊

無料で読める 歴史・時代

歴史・時代 ランキング

吉村昭 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す