白い病

白い病

戦争目前の世界で,突如「雪崩のように」流行り始めた未知の疫病.大理石のような白い斑点が体のどこかにできたが最後,人は生きながら腐敗してゆく.そこへ特効薬を発見したという貧しい町医者が現れたのだが――.死に至る病を前に,人びとは何を選ぶのか? 一九三七年刊行の名作SF戯曲が,現代の我々に鋭く問いかける.

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白い病 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年04月04日

    カレル・チャペックの戯曲「白い病」を一気に読みました。
    作家のチャペックはナチス・ドイツを痛烈に批判したチェコの国民的作家です。
    また、ロボット という言葉を初めて使ったことでも知られています。
    まず、この戯曲を読んで、すぐ頭に浮かんだのがナチス・ドイツまもとより、
    スターリン時代のソ連、軍事政権下...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月19日

    新型コロナ、そしてロシアの侵攻で世界が揺れ続ける中、こんな作品があったのか、と少し恐ろしくもなる作品でした。

    突然白い斑点が体中に現れ、死に至る疫病の流行する世界。そして舞台となる国家は戦争を推し進める総統によって支配されている。
    この二点が現実と合致してしまうことに恐ろしさとやりきれなさを思いま...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年01月26日

    チャペック1937年作の戯曲。中国発の未知の病が世界中でパンデミックを引き起こすというあまりにも予言的な物語。
    疫病は世界中に深刻なパニックを引き起こし、50歳前後以上の人のみが感染し死に至る疫病は世代間の軋轢をも生む。特効薬を発見したガレーン博士は永久平和を国家に要求し貧乏人以外への薬の提供を拒む...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月04日

    怖かった。
    あまりにも現代と酷似していて、ぞっとした。
    平和は来ない、恒久の平和は人間には来ないのだ。
    誰かに読ませたい、と感じたのは実に久々。

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    Posted by ブクログ 2022年10月14日

    あっという間に読める。話も面白い。皮肉が効いている。コロナ禍やSNS、ロシアウクライナ戦争等、現代の実社会にも充分通じる内容で驚いた。もちろん架空の国のお話ではあるのだけれど、基本が同じという感じがした。カレル・チャペック氏がこの作品を書いた頃からずっと人類のやり方は変わっていないのだなと、半ば悲し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年12月13日

    昨今の状況にも繋がるものがあるということで、本屋で紹介されていたので購入。

    戯曲形式の文体で進行する物語で、内容は軍国主義が蔓延る国に、突如として原因不明の病が発生するといったもの。

    病の治療法を提供する代わりに、戦争を止めさせようとする医師。どうしても戦争がやりたい体制側。

    ゆずれない主張を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年12月05日

    社会階層、不条理、ジレンマ、群集心理、それらが複雑に混ざり合った先に、戦争と疾病があり、それぞれを利用する人間がいる。元帥には戦争それと対するように病にはガレーン医師が。コロナ渦の中、注目されている本作は、まるで今の状況を予言しているのではないかと思う人も多いだろう。設定まで似ている。。。チャペック...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年01月03日

    1937年の作品ということだが,今の世の中にも変わらぬ問題定義をしている.医師としてのガレーン博士と人間としての戦争を止めたいというガレーンの葛藤が心に突き刺さる.そして恐ろしいのは,煽られた群衆だということが今も昔も真実だ.またコロナの薬がガレーンのような人に発見されたら世界はどう変わるのだろうと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年12月01日

    カレルチャペックという推し作家の戯曲です。
    戦争を目前にし、全世界に突如と広まった「白い病」と聞けばまぁ今の情勢を思い浮かべる人が9割でしょう。

    唯一治療法を知る医者、軍需産業に携わる経営者、
    枢密院顧問、戦争を指揮する元帥閣下、民衆。

    なんでもない一家のやりとりが一番リアルでフィクションめいて...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年10月01日

    致死率の高い謎の伝染病の流行するなか、人間愛を貫く事は出来るのか。
    際限のない欲にかられ戦争が繰り返されていた時代に。
    疫病と戦争と言う、いやが応にも人間が露わになる舞台。描かれる物語に、多くのことを投げかけられた。

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