ストロベリー・フィールズ

ストロベリー・フィールズ

900円 (税込)

4pt

3.1

「僕が今、女を感じてるのは、夏子先生だけです」
出版社社長・月川の後妻となった夏子は、夫の連れ子・りえの継母として、そして自らもクリニックを開業する女医として、七年余りの月日を平穏に過ごしてきた。しかし、りえの友人でロック・バーでバイトをする青年・旬と出会い、その危険なまでの若さに触れた夏子は、目を背けてきた己の渇きに気づかされてゆく……。
ひとりの女性の陶酔と孤独を描く傑作長篇。
〈解説〉稲葉真弓

〔著者のことば〕
誰もが、あからさまに「家族」の大切さを叫ぶ時代になって久しい。「家族」は人間にとって、最小単位の砦であり、「家族愛」ほど、愛の深さにおいて意味のある、健全で価値の高いものはないと見なされている。
とてつもなく嬉しいことが起こる。真っ先に誰に知らせたいですか、と聞かれる。誰もが「両親」「夫」もしくは「妻」「子供」と答える。
その健全さは微笑ましく、未来永劫、消えることはないかのように思われて、しかし、同時に、その健全な場所でこそ、人は苛立ったり、憎んだり、絶望したり、孤独の淵をさまよったりするのである。そこに「家族」がはらむ「魔」の部分がある。
(読売新聞2009年1月13日付、連載完結インタビューより抜粋)

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ストロベリー・フィールズ のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2014年03月09日

    元の鞘におさまった。各々が隠していたことが壊れていくが、表面上の家族という形は壊れず進んでいく。面白いが怖い小説であった。

    0

    Posted by ブクログ 2013年06月14日

    《本文より》
    「おそるおそるというのではない。
     ほしい獲物を悠然とくわえ、飛び去ろうとする、たかのように旬は自分の唇  で夏子の唇を慈しむように聞かせ、やわらかく湿った舌先をすべらせてきた。
     その感触に酔いしれ、思わず夏子が緊張をといた途端、二人の唇はたちま ち温かく溶け合った。
     口の中が蜜と...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2012年06月02日

    好きな作家さんなんだけど、最近はドロドロし過ぎて、重くて、グイグイ読めない。わたしの嗜好が変わったのか…

    0

    Posted by ブクログ 2012年04月24日

    「一人の女性の孤独を描く傑作長編」「性愛よりも大きなラブ」の帯の惹句に惹かれて読んでみたが。45歳夏子・その旦那・義理の娘・旬、誰にもシンパシーは感じず。なんか怖いな、こういうの、という感じ。

    0

    Posted by ブクログ 2012年04月03日

    う〜ん、もっとドロドロとか奇想天外な展開を期待していただけにある意味普通の結末に落ち着き、少し残念。
    でも読みがいの作品。

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2012年04月08日

    お互い好意をもってはいるものの、愛の「形」が違う。求めてるものが違うってことかな。
    夏子先生は旬の前で「女」にはなりきれなかった気がする。

    今回そこまでドロドロでもなく、読後感もさらりとしているけど、物足りない感も否めない。

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2012年06月12日

    ほんとは、★2.5って感じ。
    良い人の話になっちゃうのか。という、少し物語として期待裏切られ感アリ。

    0

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