歪んだ波紋

歪んだ波紋

858円 (税込)

4pt

ニュースという名の「悪意」――。
累計75万部突破『罪の声』の著者、真骨頂の報道小説!


地方紙記者の沢村は、調査報道チームのデスクから一枚の写真を見せられる。
同僚記者が、ひき逃げ事件の犯行車両とスクープしたものだ。
「この車、遺族宅にあるらしい」。
沢村は取材へ急行する。
犯人は家族なのか――(「黒い依頼」)。

「誤報」を通じて現代社会の虚と実に迫る、著者会心の傑作。

NHKドラマ原作
吉川英治文学新人賞受賞作

解説 武田砂鉄(ライター)

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歪んだ波紋 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年06月05日

    面白かった!新聞記者と報道にまつわる話の連作短篇。話は全部つながってる。報道とフェイクニュース、真贋混ざっていく感じ。短篇がつながって収斂していくさまをドキドキしながら読みました。報道とか真実とか、自分の掴んでるもののもろさを突きつけられる。多分誰にもある傲慢さとか正義とかと向き合わされる感じです。

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    Posted by ブクログ 2023年05月03日

    非常に耳が痛い。でも思っていることを代弁してくれたような清々しさもある。
    「いや、小説内の出来事で、ヴァーチャル・エステイトなどという団体は現実には起こり得ないよ」などと言いそうな人たちに、言いたい。起こり得なくとも、実際に自分たちが立っている場所は、小説の中の種々の会社と同じだぞ、と。
    「自由と無...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月09日

    久しぶりの塩田作品。
    新聞記者("元"を含む)を主人公にした短編集ですが、それぞれの登場人物が巧みにリンクしています。

    誤報、黙殺、虚報-。
    正確さの求められる新聞記事による誤りによって人生が変わっていく人達。
    自らが発信した情報の重さに気付く記者達。
    彼らが複雑に絡まりあった...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年07月13日

    「ジャーナリズムとは」
    と考えさせられる。

    タイムリーだなと思ったけど、2018年に出てるみたい。

    今読むべき。小説としてのエンターテイメント性もあるからおもしろい。

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    Posted by ブクログ 2021年11月26日

    連作短編集。それぞれが薄くつながっていて、最後に大クライマックスを迎える、という体。やっぱり好きです、こういう系。フェイクニュースに焦点が当てられているけど、背筋が寒くなる内容。こんなの、フィクションの中での話でしょ、と軽く扱いきれない現状を思ってゾッとする。

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    Posted by ブクログ 2024年01月22日

    新聞社近畿新報の記者である沢村は、上司の桐野から渡された特ダネのため、ひき逃げ事件の被害者の元へ向かった。そこで悲劇の被害者と思われる女性にカマをかけたところ、予想と異なる反応に動揺する。社に戻ると桐野やその上司の中島の動きがおかしい…。

    5人の新聞記者、元新聞記者達が、誤報もしくはもみ消された事...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月03日

    2023.12.03
    ネット社会で「書かれる」ことの怖さを感じる一冊。みな、自分は安全地帯にいてネットの情報を消費しているが、自分が消費される素材になる怖さを考えたことはない。考えたら何もできないということか。

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    Posted by ブクログ 2023年06月15日

    読んだ後、マスメディアに対する考えが少し立体的に見るようになった。
    物語も面白く、また読むだろう1冊。

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    Posted by ブクログ 2023年01月30日

    連作中編。既存の新聞ってメディアに対して警鐘を鳴らす内容。まあ面白かったけど、まわりくどいな。一冊で見ると群像劇なんだけど、なんというか人物が多すぎてそれを繋げる横軸がバブルの大物韓国人フィクサーなんだけど、そこがいかにも弱い。ドレインってグループも良くわからないし、放火で死んだ女性もはっきりしない...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年01月02日

    何か今のネットで、安易に情報を広げるのにも似通った感じ。
    新聞とかの媒体で、誤報は致命症にもなりねない…発信側の致命症は、自身の問題でもあるから仕方ないにしても、発信されて、致命症になる人は別問題!
    ネットは匿名性というので無責任になるのは理解できなくはない(調べりゃ分かるんで、ホンマは匿名性ないん...続きを読む

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