ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
都内の2LDKマンションに暮らす男女4人の若者達。「上辺だけの付き合い? 私にはそれくらいが丁度いい」。それぞれが不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め…。発売直後から各紙誌の絶賛を浴びた、第15回山本周五郎賞受賞作。
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
読み返したいと思った初の小説。 「パレード」というタイトルから漂う、楽しいだけではない、どこか暗く、不気味で、ヤケクソな感じが良い。
隣で笑う友達を、横で肩組むチームメイトを、一緒に語り合う同僚たちを、自分はどれほど知っているだろうか。 現代の人と人とのつながりをありありと描いている名作。
帯にある通り読後軽く鳥肌がたった。映画の「セブン」を思い出したが、一見ちょっと羨ましそうなシェアハウスに見えるが、読み終わると、人間の醜い心の片鱗が集まってうごめきなぶり合っている、気持ち悪い空間にしか思えない。
読み出したときは、ルームシェアをしているイマドキの若者の日常を描いた作品かと思っていて「悪人」を書いた作者とは同一人物とは思えないなぁ、と呑気に考えていたのですけど やっぱり吉田修一さんは“普通”の人間の切なさや恐ろしさを描くのが素晴らしく上手なのだと、読み終えて感じました。 年齢も、職業もバラ...続きを読むバラな5人が同居していく上で必要な「適度な距離感」も、こう描かれると恐ろしくなります。 何故って、それは全てエゴに基づいていることが第5章で分かるから。 しかもそれ(エゴに基づく適度な距離感)は、状況の差こそあれど現実社会でも起きていておかしくないことだから。 全員魅力的な人物なのですが、彼らの他の環境での「顔」が知りたいような、知りたくないような、そんな複雑な気持ちになる作品です。 読み終えて、私はどうなんだっけ、と省みてみました。
シェアハウスの内情
昨今シェアハウスをしてる人が増えている中、それぞれの暮らしの日常を、部屋の上から見ている感覚で読めました。人には必ず影がある。しかしシェアハウスと言う空間の中では、自分の意思ではなく、自然と別人格を演じる事になる可能性を感じる作品でした。ラストは衝撃的な展開です。
最後の章まで読むと、え?ってなる。 他人の事は理解できても自分の事はよくわからなかったりする。 自分ってこんな人間です。ってほんとは違ったり…
オチは全く知らずに読み始める。 シェアハウスの人間関係ってこんな感じかー自分の寮時代とは違うけどこういう生活もアリだなー思いながら最終章に入る。 結局、他人の知ってる部分は一部だし、自分のことも自分で分からないのかもしれない。
描かれたのは、現代版の酒池肉林だ。 シェアハウスという薄くもなく濃くもないうわべだけのつながりの中でふわっと無責任という優しさに包まれて生きていく5人の物語。読者は否応なしに6人目の同居者として、ここに参加させられる。 居心地の良さと悪さを短いスパンで交互に感じる空間だったな。 だがこれも一つの癒...続きを読むしの形なのだろうか?何を持って「癒し」とするのか、「癒し」を定義することの難しさがここにある。 シェアハウスでの私の姿(役割)を押し通し続けることで成立する集団としての黙過。黙過とは、バランスのために必要な機能なのだろう。共創造される黙過はどこか優しい。見て見ぬふりをすることで襲われる自身への責任追求が分散されるからだろうか?無責任さを対価に他者と溶け合い融合することの心地よさ… ただ、この優しさはやはり毒だと思う。例えどんなに苦しく、生きるのに必要だったとしても。温かく優しい毒は、精神の骨の髄まで溶かしきる。その先にあるのは考えることを放棄したブヨブヨの肉塊だ。どうあがいても好きにはなれない。これは現代版の酒池肉林だ。
1回目読んだ時は怖さは感じずに逆に他人に深く踏み込まない優しさを感じたが、2回目は少しだけ怖さを感じた。自分の領域を侵されない限り犯罪者にも他人に寛容的な現代の若者を描いた作品。登場人物が皆キャラが良かった。良介は世之助に似ていて好きな人物だった。
おもしろすぎて2日で完読。しかしこわーい!涙 まさに『悪人』を執筆した吉田修一の本という印象。ありふれる日常の中の、見えにくい人間の本質を暴いているようで面白かった
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
パレード
新刊情報をお知らせします。
吉田修一
フォロー機能について
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
国宝 上 青春篇
愛に乱暴(上)(新潮文庫)
湖の女たち(新潮文庫)
犯罪小説集
悪人 新装版
あの空の下で
アンジュと頭獅王
怒り (上)
「吉田修一」のこれもおすすめ一覧へ
▲パレード ページトップヘ