見捨てられる<いのち>を考える

見捨てられる<いのち>を考える

生きるべきひと/死んでいいひと、もう選別は始まっている……
安楽死と尊厳死、そして優生思想をめぐって緊迫していく現況に警鐘を鳴らす

2020年7月、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の女性患者に薬物を投与したとして、
ふたりの医師が嘱託殺人の容疑で逮捕された。
同じ年、コロナ禍で医療が逼迫するなか、
人工呼吸器をどの患者に優先して使うべきかの議論が紛糾。
医療がひとの生命を縮めうるという事実に、私たちは直面せざるを得なくなった。

研究者として当事者として支援者として、
死生学や生命倫理に長らく携わってきた著者たちが緊急セミナーで結集。
安楽死・尊厳死、そして優生思想をめぐり、先走っていく世論に警鐘を鳴らす。

【目次より】

まえがき――安藤泰至

第1 部 ALS 嘱託殺人と人工呼吸器トリアージ

◆「尊厳死」「安楽死」の危うさ――安藤泰至
◆ALS 患者の「死ぬ権利」?――川口有美子
◆医療が死を早めてよいのか?――島薗進

第2 部 「安楽死」「尊厳死」言説といのちの学び

◆殺される/殺すのはだれか?――安藤泰至
◆<間>の生を聴く/<間>の生を語る――大谷いづみ
◆いのちの選別をめぐって何が起きていたのか?――島薗進
◆ディスカッション

第3 部 「死」へと追い詰められる当事者たち

◆生命倫理問題における「当事者」の再考――いのちを守るとはどういうことか――安藤泰至
◆家族に「殺させる社会」を生きる――「大きな絵」のなかで「小さな物語」に耳を澄ませる―児玉真美
◆医療資源について語るとき、考えなければならないこと――島薗進
◆ディスカッション

あとがき――島薗進

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    Posted by ブクログ

    安藤泰至、島薗進編著、川口有美子、大谷いづみ、児玉真美著『見捨てられる〈いのち〉を考える――京都ALS嘱託殺人と人工呼吸器トリアージから』は京都ALS嘱託殺人とコロナ禍の人工呼吸器トリアージの問題から命の選別について取り上げた書籍である。安楽死や尊厳死、優生思想に警鐘を鳴らしている。

    京都ALS嘱

    0
    2021年10月31日

    Posted by ブクログ

    終末期と急性期との違い
    高齢や障害者であれば治療しないのか
    呼吸器がない場合には死ぬしかないのか
    日本で類を見ない医療崩壊がおこり
    亡くなった命が沢山ある
    コロナ禍でこれからの医療体制を見直し改善できるといいが
    原発の事故も一回きりではない
    緊急事態がら再び起きた時に人権を配慮して対応できるのか

    0
    2022年06月21日

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