飼い喰い 三匹の豚とわたし

飼い喰い 三匹の豚とわたし

880円 (税込)

4pt

「記憶していた以上に凄い本だった。これは奇書中の奇書と言っていい」
解説の高野秀行氏も驚嘆!
前人未踏の養豚体験ルポルタージュ。

ロングセラーの名著『世界屠畜紀行』の著者による、もう一つの屠畜ルポの傑作。
生きものが肉になるまで、その全過程!

世界各地の屠畜現場を取材していく中で抱いた、どうしても「肉になる前」が知りたいという欲望。
養豚が盛んな千葉県旭市にひとりで家を借り、豚小屋を作り、品種の違う三匹の子豚を貰い名付け、約半年かけて育て上げ、屠畜し、食べる。
「畜産の基本は、動物をかわいがって育て、殺して食べる。これに尽きる」。
三匹との愛と葛藤と労働の日々に加え、現代の大規模畜産での豚の受精、出産から食卓にあがるまでの流れも併せて踏み込み、描いた前代未聞の養豚体験ルポルタージュ!

※本書は2012年に岩波書店から出た単行本を加筆修正し、文庫化したものです。


【目次】
はじめに なぜ私は自ら豚を飼い、屠畜し、食べるに至ったか

見切り発車
三種の豚
システム化された交配・人工授精
分娩の現場で
いざ廃墟の住人に
豚舎建設
お迎え前夜
そして豚がやって来た
日々是養豚
脱 走
餌の話
豚の呪い
豚と疾病
増量と逡巡と
やっぱり、おまえを、喰べよう。
屠畜場へ
何もかもがバラバラに
畜産は儲かるのか
三頭の味
震災が

あとがき
文庫版あとがき
解説 高野秀行

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飼い喰い 三匹の豚とわたし のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    豚を自分で育てて自分で食べる。思いついてもできない。衝撃的な奇書中の奇書。こういうノンフィクションが読みたかったんだ

    0
    2025年05月29日

    Posted by ブクログ

    豚を飼って、最後に食べる
    いのちの大切さを学ぶだとか、そんなことではなくて…
    とにかく読んでみて!
    と人に勧めたくなる。

    0
    2025年04月12日

    Posted by ブクログ

    面白い、ただその一言に尽きる。

    作者が3頭の豚に名をつけて飼育し、肉として食べるまでを記した本。養豚に携わっていたため「あるあるだなぁ」「わかる…!」と思う点が非常に多かった。またその場その場の光景が目に浮かび、書き手の飾らない感情がひしひしと伝わってくる表現方法が見事で、引き込まれるように夢中に

    0
    2024年04月20日

    Posted by ブクログ

    よく子どもに生き物の大切さを教えるのが難しいとか言ってたりするわけだけど、いやそりゃ難しいわ。というか何も分かってねーな、ってことが分かった。無知の知ってやつか。
    というわけで、まずやってみようという著者のバイタリティには恐れ入る。色々と大変だーとか言いながらも他の人に助けてもらったり、でも結局は自

    0
    2023年09月20日

    Posted by ブクログ

    本書は動物愛護・保護的感情論から’肉を食うのを止めよ’とか、道徳的視点から’命の有り難みを噛み締めよ’等といった主張をするものとは全く一線を画する、私の内に強烈な印象を刻み込んだドキュメンタリー。

    自ら飼って育てた豚を捌いて食べるなんてかわいそう!信じられない!という気持ちを抱くのは何ら不思議では

    0
    2022年11月20日

    Posted by ブクログ

    正確には私が読んだのは岩波書店の単行本版である。

    これは最高におもしろい本だ。
    内澤旬子さんは『着せる女』でこんなおもしろい人がいるのだなと認知。
    この本は出版当初に評判になったものの読んでおらず、たまたま手に取ったら内澤旬子さんだった。

    ロシアが開発したイエバエを使った「ズーコンポスト」という

    0
    2021年08月28日

    Posted by ブクログ

    初、中澤旬子氏です。はじめはグロテスクなイメージで、おそるおそるといった感じでページをめくっていましたが、途中からは目が離さなくなりました。3匹のブタたちがどのように成長していくか、どんな苦労と工夫があるのか、そして中澤さんがどんな気持ちになっていくのか。次の展開が気になって、読み終わった後も、もう

    0
    2021年07月14日

    Posted by ブクログ

    Cocco「My dear pig」を思い出す内容。
    「思いついたらなんでもやってみよう!」という筆者のパワーとエネルギーが素敵。
    そういえばうちでも昔、鶏飼って食べてたな。ヤギもいた。私の乳用だったらしいけど、しょっちゅう私をどつくから売り払ったとは母の話。でも、食用動物に名前はつけてなかったぞ。

    0
    2021年04月25日

    Posted by ブクログ

    「世界屠畜紀行」を読み終えた私に、akikobbさんから「次は『飼い喰い』を熱烈にオススメします!」とあったので紐解いた。なんやかんやで、ここまで遅くなったけど、安定の内澤節が、クセになりそうな読書だった。中毒にならないうちに撤退したいと思う程に。

    屠畜工程に世界の誰よりも詳しくなった内澤女史は「

    0
    2025年06月08日

    Posted by ブクログ

    「この本は、二〇〇八年一〇月から二〇〇九年九月までの一年間をかけ、三頭の肉豚を飼い育て、屠畜場に出荷し、肉にして食べるまでを追ったルポルタージュである。」

     本の紹介としては、冒頭のこの一文に尽きるが、まあ壮絶である。当たり前のことながら、「豚飼養体験サービス」なんて商品が世の中にあるわけではない

    0
    2025年02月18日

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