加賀乙彦の作品一覧

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作品一覧

2024/04/19更新

ユーザーレビュー

  • 帰らざる夏
    素晴らしいの一言。
    『フランドルの冬』でも感じだが、全体通し過度な修飾が無くとも音や色が入ってくる。作者の日本語の使い方に巧さと品があり非常に好み。
    国を想う少年達が熱くぶつかり合う描写で、敗戦時の天皇主義に正解などないと率直に感じた。
    当時の“稚児”という特殊な男色関係も、彼らの刹那的な生命におけ...続きを読む
  • P+D BOOKS 宣告(下)
    約1500頁にわたる圧巻の作品でした。入獄から16年目、遂に他家雄にその時がやってくる。彼は迫る死の中にあってキリスト者としての『喜び』や『愛』を感じる。実感としてそれをもたらしてくれたのは文通相手の女子大生・恵津子だった。信仰とは頭であれこれと考えることではなく、『愛』に他ならないことを本書を読ん...続きを読む
  • P+D BOOKS 宣告(中)
    死刑囚達の間で議論されるキリストの信仰の問題、監獄内で困難を極める精神病の治療と看守らの権力行使が生む歪み……監獄内は特殊な空間で、時としてこちら側の世界と物事の判断基準があべこべになる。「死刑」という重く難しいテーマゆえに色々と考えさせられる。続きが気になるので下巻へ。
  • P+D BOOKS 宣告(上)
    「死刑」をテーマにした大作。まだ上巻ですがかなり惹き込まれました。死刑囚の詳細な心理描写と拘禁ノイローゼの精神病理、一般世間に蔓延る死刑囚への偏見、死刑そのものへの是非、なぜ人を殺してはいけないのか、悪とは何かなど、読んでいると色々と考え込んでしまいます。続きが気になるので中巻へ。
  • 帰らざる夏
    大東亜戦争、幼年学校の独特の文化と規律、上級生や同輩との関係、戦時中の思想、死、玉砕、不滅の皇軍と神州、苦しくなる食糧事情、父母からの空襲のたより、疎開先の苦労。少し不器用で感受性豊かな省治が、他人のように無心に思想に入り込めず、逆に終戦で24時間前と真逆のことを出来ず言えない。彼らは彼らなりの論理...続きを読む

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