作品一覧 2022/02/18更新 星の旅人 スペイン「奥の細道」 試し読み フォロー 奇跡の四国遍路 試し読み フォロー 暮らしの中の二十四節気 丁寧に生きてみる 試し読み フォロー 恋する俳句(小学館文庫) 試し読み フォロー 言葉で世界を変えよう 万葉集から現代俳句へ 試し読み フォロー 知っておきたい「この一句」 試し読み フォロー 俳句脳 ――発想、ひらめき、美意識 値引きあり 試し読み フォロー B面の夏 試し読み フォロー 1~8件目 / 8件<<<1・・・・・・・・・>>> 黛まどかの作品をすべて見る
ユーザーレビュー 奇跡の四国遍路 黛まどか 2017年(平成29年)とのことなのでもう7年も前になるが、東京新聞に連載されていて夢中になって読んだ。当時も毎日読みながら一緒にお遍路しているような不思議な感動があった。今回やっと新書化されたものを読めたが、やはり今回も、一昨年亡くなった親友のことを想いながらお遍路を歩いているような気がして何度も...続きを読む涙が流れた。 Posted by ブクログ 奇跡の四国遍路 黛まどか 歩き遍路エッセイとしては良本。 著者が俳人と言うだけあって四国遍路の描写が上手い。 読んでいると、自分が過去に歩いた時を思い出し、楽しく読めた。 個人的には後半の質疑応答が要らなかった。 後半は著者のスピリチュアルワールド強めな内容になっている。ただ、時折心に響く言葉も。 著者が遍路中に出会っ...続きを読むた人たちの物語を、著者なりにもっと語ってくれた方が、四国遍路エッセイ本として、より魅力的な内容になっていたと思う。それくらい、著者の人物描写には惹かれるものがあった。 ただどうしても気になった事が一つ、 【サンティアゴ巡礼】 が、ひたすら本書に登場する。 同じ【巡礼】というカテゴリーで、著者がどちらも体験しているから、その比較として登場するのは理解できる。ただ事あるごとに「サンティアゴ巡礼」を登場させるのはいかがなものか… 本書くらい出てくるのであれば 【サンティアゴ巡礼と四国遍路】 とタイトルを変更した方が良いのでは無いかと思った。 Posted by ブクログ 奇跡の四国遍路 黛まどか 2017年4月桜が綻び始めた頃、著者は全行程 1,400㎞に及ぶ四国八十八ヶ所巡礼に旅立つ。 全札所を徒歩で回る「歩き遍路」。著者が挑むのはぶっ通しの「通し打ち」。美しくも厳しい四国の山野を剥き出しの身体ひとつで四国を一周する。巡礼者は、弘法大師 空海の化身とされる金剛杖を突きながら歩く。『同行二...続きを読む人』と言われる所以である。その上部には梵字が描かれ、卒塔婆を模している。もし行き倒れになっても、それが巡礼者の墓標になる。かつては遍路=歩き遍路であり、遍路宿なども少なく野宿だっただけに、いかに通し打ちが過酷であったかを物語る。時代は移れど1,400kmには、遍路ころがし(難所・悪路)が待ち構え、荒天に行く手を阻まれ、容赦のない炎天、慢性的な足の痛みに耐え、重いリュックによる肩の擦りむけ、時に道に迷い、耐えかねる空腹…は、皆が等しく経験する。でもその道中には、土地の方からの「お接待」という施しがある。癒され、激励を受けながら、毎日ぼろ切れのようになってひたすら歩き継ぐ。 さて、本書。 著者が毎晩、遍路宿で睡魔と戦いながら懸命に書き綴った日記を元に編まれた。そこには、両親の快癒祈願・自身の悩みや不安・出会いと別れ・痛む足・風の匂い・道標も見えない真っ暗な夜道の歩行の恐怖・置き忘れた金剛杖が戻ってきたエピソード・不思議な出来事・奇跡的な邂逅…が記され、最後にその日のことをひとつの俳句にしたためる。 巻末には、情報学者 西垣通氏との巡礼問答が収載され、通し打ちを終えての感想を語る。 ◉小さな一歩も弛まず重ねていけば、必ず終点にたどり着くということを身体に刻んだこと。 ◉遍路とは「自分との和解」である。自らを赦し、和解を果せたと。 ◉即効性はないが、東洋医学のようにじわじわと効いている感じ。 ◉身体の痛みに耐え、ぼろぼろになりながら、祈り供養して歩くことで生まれ変わる。それは、自分自身の魂の救済に他ならない。「白衣は死に衣装であり、産着である」。 最後の坦懐は強烈であり、強く胸に迫る。この約70日間にわたる道中記を読みながら、何度も唸ったのは、木々・草花・鳥・虫の息づかいが今にも聞こえてきそうな筆致。さすがは俳人だけあって、その切り取り方が巧みである。また一期一会の出会いで得た交流描写に鼻の奥が何度もツーンとさせられてしまった。 心地よい波動が立ち昇ってきそうな実に清澄な一冊である。 Posted by ブクログ 俳句脳 ――発想、ひらめき、美意識 茂木健一郎 / 黛まどか 勉強になりました。 堅物と呼ばれようと型は守ります。 個性は自由にしていれば伸びるものではなく、型にはめられ押しつぶされてもはみ出てしまうものが真の個性であるとの思いを再確認しました。 Posted by ブクログ 言葉で世界を変えよう 万葉集から現代俳句へ 茂木健一郎 / 黛まどか タイトルだけを見ると、啓蒙的臭いも漂うが、著者が誰かをみればそんな本でないのは分かるはず。とにかく、スゴ本。 脳科学者の言葉と俳人の感性が交歓し、奈良の路に広がる雄大な自然と悠久の記憶の中を、おおらかに駆け巡る。 「言葉は身の丈」 「思いつきというのはひらめきですから、言葉が生きている」 「流通...続きを読むしない言葉は言葉ではない」 「生命と言葉のあわい」 次々に飛び出す深層水のごとき言の葉に心奪われ、茂木氏の言葉を使わせていただく。 「意識の中に万葉時代が広がりました。その瞬間、確かに僕の中で時空概念の革命が起きました。」 融通無碍の日本文化に深淵に触れて、あらためて日本人である誇りをもつと同時に、現代人としてあまりにもお粗末な自分を内省することしきりでした。 Posted by ブクログ 黛まどかのレビューをもっと見る