すごく良かった
歌人の木下龍也さんと鈴木晴香さんが短歌で紡ぐたくらみに満ちた恋愛ミステリー。
鈴木さんの歌は明朝体で、木下さんの歌はゴシック体で表記されている。
恋愛中の本好きの二人が、海行って花火見て、同棲して…ん?なんか変だぞ?
今まで短歌を読んできて想像していたストーリーと微妙にズレてきて、物
...続きを読む語は一気に不穏さを増してくる。
今まで読んでいたものは何だったの?
あれは、誰だったの?
普段短歌に親しみのないひとでも、恋愛小説読み、ミステリ読みには楽しめるんじゃないかと思う。
短歌というものは限られた音数に言葉を当てはめるため、そのぶん削ぎ落としている言葉が多い。
それゆえ、想像の余地が大きく、1首1首がミステリめいている。
畳み掛けるように展開していく物語に、ページを捲る手が止まらなかった。
考察系が好きな方にもぜひ。
特装版もあり、グッズ展開もしている。
特装版にしか無い小冊子読みたい!