ユーザーレビュー 蒼天の鳥 三上幸四郎 江戸川乱歩賞受賞作。「ためし読み」で隣県の鳥取が舞台と知り手に取った。時折りgoogle mapを参照しながら読み進めた。 おもしろかった。 終章まで、主要な登場人物が実在する人だと知らなかった。尾崎翠ってもしやと思って調べると何と、いた。田中古代子も娘も旦那も時代と結びつく人だった。名探偵の娘千鳥...続きを読むがこの後わずか7才で亡くなったことも知り、現実のままならぬ厳しさに肩を落とした。 Posted by ブクログ 蒼天の鳥 三上幸四郎 素晴らしい書籍に出会えたものだ。大正時代の情景表現もよく父が話してた事と重なっていて思い出してしまった。登場人物も実在する名前が出てくるしその上ミステリーときたもんだ。謎解きも興味津々で最後まで読者を惹きつけて離さない! Posted by ブクログ 蒼天の鳥 三上幸四郎 令和5年の江戸川乱歩賞受賞作品です。 ミステリー小説というより、大正期を舞台にした 時代小説を読んでいるようでした。 そう、舞台は大正時代です。場所は山陰の鳥取。 しかも登場人物は実在したようでして、そこは 歴史小説でもあるのかな。 与謝野晶子や平塚らいてうを筆頭に「表現する」 「発信する」...続きを読む女性を目指す主人公が事件に巻き 込まれ、それを探偵の如く解決します。 と書いてしまうと単純に思えますが、大正時代 という雰囲気が文面から非常によく表れていて、 まさしく江戸川乱歩氏の時代を彷彿とさせる一 冊です。 Posted by ブクログ 蒼天の鳥 三上幸四郎 読み始めは大正浪漫あふれる女流作家のお話かと思いきやだんだんとスリル満点の事件が起きるそして解決したと思ったが意外ない結末に読む手が止まらず近年稀に見る傑作の乱歩賞でした。 Posted by ブクログ 蒼天の鳥 三上幸四郎 江戸川乱歩賞受賞作。大正時代の女流作家・田中古代子は「兇賊ジゴマ」の活動写真を見に行った最中の殺人を目撃し、自らも命を狙われることになる。社会革命運動が活発な時代、不穏な輩が活動する中で身を護るために、彼女は利発な娘や内縁の夫とともに危難に立ち向かうことにする。息もつかせぬ展開の活劇ミステリです。 ...続きを読む当時の時代情勢や雰囲気がたっぷりと味わえる作品です。その中で当時の女性としては逞しく生きようとする古代子や尾崎翠といった女流作家の姿が清々しくて素敵でした。そしてなんといっても、幼いながらに利発で勇敢な千鳥のキャラクターが良いです。子供らしいところがありつつも、大人顔負けの洞察力。主役であり探偵役であるのは古代子なんだけれど、千鳥の印象がとても強かったです。なので後日談の部分はけっこう悲しくて、これは知りたくなかった、と思ってしまったのですが。事実なので仕方がないのですね。 とにかくスリリングな読み心地は圧倒的です。特に古代子が活動写真の弁士をするシーンにくぎ付けでした。惚れ惚れしてしまいます。 Posted by ブクログ 三上幸四郎のレビューをもっと見る