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ユーザーレビュー 真珠湾の冬 ジェイムズケストレル / 山中朝晶 1941年の真珠湾攻撃より前の日に起こった連続殺人事件から1945年の終戦を経て、ホノルル警察の刑事であるマクレディが謎の人物であるジョン・スミス正体を暴く過程が一人の男が恋人や職業などの大切なものを失いつつも真相にたどり着く過程が重厚なハードボイルドを呈してて引き込まれた。また、ラストで日本で出...続きを読む会ったサチと再会できたのも良い余韻だった。 Posted by ブクログ 真珠湾の冬 ジェイムズケストレル / 山中朝晶 こんなにも日本の描写があると思わなかった。 2章からの展開がとても好きで、とても楽しめた。 翻訳版の表紙はもうちょっと… Posted by ブクログ 真珠湾の冬 ジェイムズケストレル / 山中朝晶 ヒデミス2023の中で読みたかった2作目ですが、こちらの翻訳は癖が無くて読みやすかったです。ただ、一つだけ文句を言わせて貰うと邦題が酷い…。素晴らしい大作なのに真珠湾攻撃を書いたチープな作品と勘違いされません…?お陰で友人に「まーたそんなん読んで!前世は兵士やったんか?!」と突っ込まれました。輪廻転...続きを読む生って何年サイクルなんだろう、と真剣に考えてしまったと言う話は置いといて。 紹介では犯罪捜査の途中で真珠湾攻撃が始まるとの事でしたので、そんなてんこ盛りして大丈夫?!と気になりすぎて拝読したのですが、大丈夫どころか全て繋がる歴史大作ロマンと言って差し支えない作品でした。 先ず、これを海外の方が書いて下さった事に感動。日本兵の事はフルボッコなんでしょう?と覚悟していたら、なんという中立な描写…どころか凄く泣けるシーンを作ってくれていて海の向こうのジェイムズさんに土下座しましたが、後書きを拝見するとアジアが大好きな方のようです。 凄惨な描写も少なく、どちらかと言えばあとがきで吉野さんが仰っていたファシズムへの怒りと批判という表現に納得しました。 ジャンル分けが非常に難しい本作ですが、基本的には最初に起きた猟奇殺人を追いかけるのがベースです。1941年、軍人上がりの刑事マグレディが納屋で逆さ吊りにされてお腹をパッカンされた事件の捜査を任されます。 始めは正統派の刑事物語で進むのですがこれが第一章。ここに真珠湾の基地を守っているキンメル大将が絡んできてどんどん不穏な空気になって来ます。 第二章になると舞台が中国へと移ります。当時は国を移動するのにこんなに時間と手間がかかったのかと驚きましたが(そりゃそうか)、ここで遂に真珠湾攻撃が行われ開戦。罠にかけられた上に異国の地で戦争に巻き込まれてしまうマグレディ。 中国に日本軍が押し寄せて来た時には残り200ページ以上もあったのに「あ、終わったなこれ…」と私も絶望を感じた程。 ここで素敵な日本人が登場。東郷大臣の第一秘書官の高橋。 彼との出会いがマグレディの人生の転機となります。 そして舞台は戦時下の東京へ。この東京の描写が日本人が書いたのかと錯覚する程丁寧で細かく、情景がありありと浮かんできて戦時中だと言うのになんて美しい世界なんだろうとこの辺りから読むのが止まらなくなりました。 日本人が本来持っている筈の礼節をこんなに美しく書いてくれるなんてまたもや感謝の念が湧きましたが、第3章ではいよいよ終戦。 眠っていた猟奇殺人事件の捜査が再び始まります。 舞台は再度ホノルルへ。 ここで先ず私が思った事。マグレディ…モテすぎだろ!! 確かに女性に対して礼儀正しいですし頼りになりますけどフェロモンでも出てるのか?! ここでは戦時中から戦後にかけて、不遇な扱いを受けて来た女性達が登場します。 彼女達のお陰でマグレディはどんどん事件の真相へと近づき帰ってきたサスペンス。ここにマグレディの切ない思いが重なっていよいよ読むのが止まらず寝落ちした後で読書再開。 予想もしていなかった展開に驚いていたら、最初からは絶対に想像もつかないエンディングが。 なんと美しい終わり方なんだろう…。まるで昭和時代の東宝映画を観ている感覚になり、暫く呆然としてしまいました。 上下段の474ページですがあっという間でした。一つ一つ丁寧に練られていてマグレディが恋人のモリーと出会ったきっかけも計算されているし、刑事としての捜査方法もリアルだしこんなに長いのに何一つ無駄がありませんでした。 この作品のお陰で翻訳本に対する苦手意識が薄れそうです。思い切って読んでみて良かった。 それにしても何故私は突然翻訳本が苦手になったのか原因不明です。高校の時はダ・ヴィンチ・コードやアガサ・クリスティも平気で読んでたのになあ。 そう言えば作中で山本五十六さんのお名前が出てくるのですが、もし1度だけタイムリープさせて貰えるなら山本さんに本当にギャンブルで一度も負けた事がないのですか?と聞きたいです。(私はそのまま海の藻屑となりそうですが) Posted by ブクログ 真珠湾の冬 ジェイムズケストレル / 山中朝晶 とにかく壮大なストーリー いつの時代も私達は、大切な人とささやかな日々を過ごしたいだけなのに… 戦争は人生を大きく変えてしまう… “ホノルル警察の刑事・マグレディを主人公にした警察小説” といった雰囲気で始まるこの作品。 しかし、時は1941年11月26日。 太平洋戦争を背景にしたこの作品は、警...続きを読む察小説の枠を超え、舞台もハワイから香港、東京へと移っていく。 マグレディは戦争という大きな波に飲み込まれ、その人生は思わぬ方向へと転がっていく… 原題は「Five Decembers」 主人公と共に12月を5回経験した私は、まさに放心状態。 フィクションと分かっているが、戦時下のリアルな描写に胸が苦しくなる。 この本は皆さんご存知〈ハヤカワ・ポケット・ミステリ〉の一冊。 このシリーズ、海外ミステリ初心者の私には敷居が高いと思っていました。上級者の方々が手に取る本だと… (あくまでも私の勝手な思い込みです^^;) でも約1年前、autumn522akiさんの鬼★5レビューを読ませて頂き、読んでみたい! と思っていました。 読んで良かった! やはり日本人が登場したり、東京が舞台になったりで、入り込みやすいのかもしれませんね。 そしてラストは圧巻です… 私でも思いっきり楽しめました。◕‿◕。 Posted by ブクログ 真珠湾の冬 ジェイムズケストレル / 山中朝晶 ジェイムズ・ケストレル初読。おそらく初翻訳? 別名義の作品があるらしく、もしかしたら別名義の作品はあるのかも。 ミステリ、警察小説、ロマンス、戦記、ロードノベルなどなど、色々な要素がこれでもかと詰め込まれた贅沢で重厚な作品。 根っこにあるのは、ホノルルで若い男女が拷問されて殺された事件が起こり、そ...続きを読むの犯人を追うもの。ただそれだけでは終わらず、日本軍の真珠湾攻撃により様相がガラリと変わる。 最初と最後はしっかりとした警察小説かつミステリ。中盤が戦争に絡んで色々な姿を見せる小説となっている。 ラストは結構意外な着地点。綺麗なエンディング。 色々な人が書いてますが、やっぱり主人公のマグレディがモテすぎるのは気になる笑。ロマンス成分があるのも嫌いじゃないけど、みんな一目惚れしすぎだろうて笑 正当な続編ではないけど(説明しづらい)、関連作を書くらしいので期待。 Posted by ブクログ ジェイムズケストレルのレビューをもっと見る