作品一覧

  • 奈良時代 律令国家の黄金期と熾烈な権力闘争
    3.7
    1巻946円 (税込)
    平城京への遷都で幕を開けた奈良時代。律令体制の充実期で、台頭する藤原氏はその立役者だった。唐の文物が輸入され、国際色豊かな天平文化も花開く。他方で長屋王の変、藤原広嗣の乱、恵美押勝の内乱など政変が相次ぎ、熾烈な権力闘争が繰り広げられた。飢饉や疫病にも襲われる。仏教を重んじ、遷都を繰り返した聖武天皇、その娘で道鏡の重用など混乱も招いた孝謙(称徳)天皇の治世を軸に、政治と社会が激動した時代を描く。
  • 奈良時代 律令国家の黄金期と熾烈な権力闘争

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    「奈良時代」という「用語」は一応知られているかもしれない。が、「如何いう感じのモノ」というようなことは意外に知られていないかもしれない。その「奈良時代」を詳しく語らうというような一冊である。
    「奈良時代」と言っても、もすかすると「710年 平城京遷都」という一言しか出て来ないという場合も在るであろうか?本書を読めば、「そうではない!」と、様々な要素が在って興味深いことに気付かされる。
    「奈良時代」とは平城京を築いて都として政治を行い、様々な事柄も在る時代で、桓武天皇の代になって遷都を行うまでの70年間余りを指すことになると思う。本書では、その平城京を建設して行く少し前辺りから起こり、その70年

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    2022年12月29日
  • 奈良時代 律令国家の黄金期と熾烈な権力闘争

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    藤原四家が一枚岩ではなく乖離していたということに大変興味を覚えた。また、南家の武智麻呂が主体であったというのも驚きであった。

    称徳死後から桓武即位までも大変興味深く拝読した

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    2024年02月03日
  • 奈良時代 律令国家の黄金期と熾烈な権力闘争

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    長年にわたり奈良時代の政権構造や貴族官人の研究をされている木本好信氏による奈良時代の通史。詳細な人物評に特色がある。聖武天皇や孝謙(称徳)天皇に対する評価は厳しい。

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    2024年02月01日
  • 奈良時代 律令国家の黄金期と熾烈な権力闘争

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    20230308-0317 奈良時代(710〜794)は、天平文化が花開いた華やかな時代であると同時に、皇位継承をめぐる政争に明け暮れた「熱い時代」であった。私はこの時代は学生時代からとても好きなので、これまでも色々な研究者の著作を読んできたと思う(もちろん漫画も!)。大抵の場合、特定の人物や一族に肩入れもしくは思い入れが溢れ出てきている著作が多いのだが、本書は奈良時代の権力を握った政権(天皇とは限らない)の評価をかなり冷静に分析していると思う。恵美押勝(藤原仲麻呂)のことも、やや理想的にすぎると評しているが実績についてはきちんと評価していると思った。天武天皇(と持統天皇)の血統にこだわるなら

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    2023年03月19日
  • 奈良時代 律令国家の黄金期と熾烈な権力闘争

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     奈良時代の概説書として適切な1冊。
     奈良時代と言えば、皇位継承を巡り、あるいは藤原氏を中心とした権力闘争の時代ということで、本書も政治史に関する叙述が中心ではあるが、ある事件であればその背景事情等にも著者の見解を含む説明が示されており、断片的な知識に止まらず全体的な流れについて理解が進む。加えて、経済、宗教、文化、外交等にも一定の紹介がされており、一般読者にとって分かりやすい内容だと思う。

     主な出来事は、次のとおり。
     藤原不比等の死(720年)
      →長屋王による皇親政治
       →長屋王の変(729年)~直接の理由は、聖武天皇より血統の良い膳夫王(長屋王と吉備内親王の子)らを排除する

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    2023年11月08日

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