木村彩子の作品一覧

「木村彩子」の「夏の朝」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 夏の朝
    3.9
    1巻1,870円 (税込)
    住む人を失い、取り壊されるのを待つばかりとなった祖父が暮らした家。祖父の一周忌でその家を訪れた莉子は、庭の蓮池が見える広縁で、老婦人からふしぎな話を聞く。「あのつぼみの中には何が入っているか、ご存じ?」そして、蓮の花が開くとき、時間を越え、少女はいつかの夏へと旅をする。それは、かつてこの家で暮らした人々の想いをたどる旅でもあった。タイムファンタジーのオールタイムベストが、ここに誕生しました。

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  • 夏の朝

    Posted by ブクログ

    主人公と一緒に時間を旅しているような感覚になった。
    読後は優しい気持ちになって今をより大切に生きようと思えた。
    当たり前にある身の回りの環境も長い年月の中で少しずつ変わっていて、たくさんの人達の物語を紡いできているのだと思った。

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    2022年02月03日
  • 夏の朝

    Posted by ブクログ

    再読。蓮の花が咲くこの時期に読みたくなる本。文章から感じとられる景色がたまらなく清々しい。莉子とおじいちゃんはもちろん、おばさんとの関係も愛おしく、何度読んでも暖かな読後感が残る。

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    2021年07月07日
  • 夏の朝

    Posted by ブクログ

    今年の課題図書ですが、まずこの装丁に一目惚れ。こんなに綺麗な装丁初めて見ました。
    紅色の花をつけた一面の蓮の花の上に、半透明の白のカバーがちょうど朝もやのようで、溜め息が出るほどの美しさ。まさに作中に出てくる夏の朝の光景を見ているよう。
    カバーをめくってみるとわかりますが、実際に描かれている蓮の花ははっと息を飲むぐらい色鮮やかなんです。もう、この装丁を見ただけで買って手元に置いておこう!と思いました。
    本田さんの心が洗われるような綺麗な文章にぴったりのイラスト。挿絵があるのも嬉しかったです。

    ストーリーもすごく良かった。小さい頃ときどき遊びに行った母の実家の匂いみたいなものをなつかしく思い出

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    2015年06月07日
  • 夏の朝

    Posted by ブクログ

    2015.5.21
    2015読書感想文課題図書。
    中学2年の女の子が、祖父の家で不思議な体験をする。
    「あのふっくりしたつぼみの中には何が入っているか、あなた、ご存じ?」
    蓮の花が開くとき、祖父や母たちのいた時代にいきつく。ちょっとしたタイムスリップものかと思ったけれど、忘れていた自分の体験を思い出すことができた。
    近しい人の死は悲しいだけではなく、大切なことを思い出させてくれるきっかけにもなるということなのかなと思いました。
    著者の『未完成ライラック』が好きだったこともあり、懐かしさも感じることができた一冊でした。

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    2015年05月21日
  • 夏の朝

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    蓮が咲くころに想い出しては読みたくなる物語です。
    装画は美しい蓮の花が描かれ、半透明のカバー越しに蓮がぼんやりと透けるようにみえる。それは蓮にまつわる不思議な物語にいざなう扉のよう。
     
    莉子がおばあちゃんの家で時を遡る5日間の物語。
    そこで出会うのは祖父。
    祖父にとっては少年期、青年期、壮年期、老年期、そして最期を迎える時と人生全般で5回出会った少女。その少女は孫だったのだと気づく祖父のもうひとつの物語がまたおもしろい。

    莉子の過去への旅は偶然ではなく必然だったのだろうか?
    祖父亡き後、壊されようとしている家や蓮の池は『あるべき場所にあるはずのもの』が消えようとしている。
    祖父から莉子へと

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    2021年07月26日

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