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Posted by ブクログ
「私は最後の帰還の旅で腕を失った。左腕だ。」こんな衝撃的な一文から始まる、タイムスリップ物のSF小説(著者は、ファンタジーだといっています)。
時は、1976年6月9日のロサンジェルス。新居に引越してきたばかりの、白人を夫に持つ黒人女性。彼女は夫と荷解きをしているとめまいに襲われ、南北戦争のはるか以前、1815年のメリーランド州にタイムスリップしてしまいます。そう、黒人にとって最も生きづらい、過酷な労働や人間の尊厳を踏みにじる人身売買、そして差別と暴虐が当たり前の世界に。
彼女がその世界に踏み入れてすぐ、河で溺れている白人少年を助けたところ、元の時代にびしょ濡れで泥だらけの姿で戻ってきます -
Posted by ブクログ
ネタバレ“わたし”であるデイナはまだ無名の黒人女性作家。夫のケヴィンは同じ作家で白人。二人は1976年のロサンゼルスに住む若い夫婦。
しかし、突然デイナは目眩を感じ崩れ堕ちる。そして気がつくと見知らぬところにいた。
そこは19世紀のメリーランド州。南北戦争前、黒人奴隷を多く抱えたトム・ウェイリンが経営するあ農園ウェイリン・プランテーションだった。しかも、彼女がタイムスリップする理由は、その農園主の息子ルーファスと関係があるらしい
しかし現代とは違いこの時代のメリーランド州において、黒人は奴隷、すなわち売買する財産、“物”でしかない。しかもトムは黒人奴隷に厳しくあたり、突然現れたデイナにも敵意を抱いてい