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Posted by ブクログ
太平洋戦争の陸戦を記録した書籍である。著者は元陸軍大佐で参謀本部にあり、敗戦時は陸軍大臣の秘書官であった。
本書の優れた点は大日本帝国陸軍の問題点を分析したところにある。それは精神主義や根性主義と呼ぶべきものである。これは今日では当たり前となっている結論であるが、終戦から早い時点で陸軍幹部自らが結論付けているところは真面目に向き合っている。
恐ろしいところは現在の日本の公務員組織も日本陸軍の駄目なところを継承しているように感じられるところである。情報を公開しない点や責任を取らない点がある。ミスをした人間への責任を明らかにしない。大きな問題になれば転勤させ、ほとぼりが過ぎると戻される。また、自組