表紙がとても美しい。
ああ、こーゆー庭をのーんびり歩けたら気持ちいいだろうなあ。
才能ある少女とその才を認め、伸ばす手助けをしてくれる大人と。
目にも鮮やかな花々の色彩と、モーツァルトの軽やかな音楽と。
そーゆー時代だ、とばかりに自分の気持ちとは裏腹な道を進まされそうな
少女。だが、本人の悩み具
...続きを読む合とは別に、読んでるこっちとしては
博士の導きを疑うことなく信じていられたので、気持ちよく最後まで安心して読める一冊。
そーゆー意味ではとても恵まれている少女の話、ともいえる。
けれど、都合よすぎだろ、という印象は全くない。
それよりも、少女の草花への愛情や、とある事件で結び付いた青年との
恋、そして庭づくりへの意気込み、など、描かれる細やかな感情の
流れが気持ちよい。
音楽は草花とおなじように身体によいものかもね、というマリーの言葉に
そうだな、と素直にうなずく。
博士たち夫妻は実際の人物をモデルにしているとのこと。
なかなかバイタリティのある、素敵なひとたちだったみたいだ。
にしても、あの庭で彼の焼いたパンを食べたいなあ。