ゴンサロ・M・タヴァレスの作品一覧

「ゴンサロ・M・タヴァレス」の「エルサレム」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • エルサレム
    3.9
    1巻3,245円 (税込)
    5 月の真夜中、死病を抱えたミリアは痛みから外へ駆け出した。ときを同じくして、狂気と焦燥に駆られた男女が通りをさまよう……。現代ポルトガルの最重要作家による圧倒的代表作。
  • エルサレム

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    出版されると同時に本国、世界で大ヒット。だっておもろいもん。でも万人受けってわけでもなく明るく爽やかスキッと、っていう感じは全然ないんだけども。現代って忖度とか、「そういうつもりじゃなかった」「そうは言ってはいないんだけど」みたいな、なんでしょう、赤ちゃんがなかなか眠いくせになかなか寝てくれなくて、ユーラユラ揺すって「おーよちよち」ってやってんのが世の中でさ、でもさ、皆生きてて一回位は、「赤子落としてみてー」って思っただろ?ほんとはさ、みたいなそういうスカーーーーッはある。

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    2022年03月04日
  • エルサレム

    Posted by ブクログ

    それぞれの抱える闇や苦しみが繋がっていく。
    誰にも言えないものがどこかで少しずつ露呈していく怖さが淡々とした文章で書かれていておすすめです。
    割と短い章立てなので読みやすい。
    点と点が繋がっていく様は群像系の海外ドラマを彷彿とさせる。

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    2023年03月11日
  • エルサレム

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ミリアは激痛に耐えて夜中の街を彷徨っていた。10代で統合失調症に罹り、担当医のテオドールと結婚し離婚。

    登場人物全員、ミリアの子である12歳のカースですらどこか不穏でおかしい。散漫に見せかけた物語の展開の中でそこかしこに事件へのトリガーが散りばめられていた。

    本作は彷徨感の強い作品だが、殺人の原因と結果というところは的を射ているのではと感じた。フィクションでは殺人の原因、理由は複雑に描かれたりするが、現実では人は人をある日突然あっさりと殺してしまうものだ


    この小説がポルトガルでベストセラーということでポルトガルという国から受ける印象が変わりました。

    精神病院と性行為、というとどうして

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    2022年01月07日
  • エルサレム

    Posted by ブクログ

    題名はあとがきによると「エルサレムよ、もしも、わたしがあなたを忘れるなら、わたしの右手はなえるがよい」という旧約聖書の詩編から。

    ただ入り乱れた時系列の中、読者はいったり来たりしながら結末にたどりついても、腕がなえることはない。というよりなえさせてはくれない。そこに救いなどないが、絡み付くように読ませる。

    悪の「王国」は他にどのような世界があるのか心して待つ。

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    2021年10月06日
  • エルサレム

    Posted by ブクログ

    精神世界での話が主でありとても高等なように見せられ(下等なものが悪いわけではない嗜好の問題だ)奥深くまでに入り込んだ心と傷の迷宮のような作品はある一定の読者を獲得するだろうと思った。時系列ではなく、登場人物を変えながら進んでいくストーリーは良い意味で読みやすくもあった。
    これはポルトガルでベストセラーとなっている作品。訳者あとがきで、この作者は将来のノーベル文学賞ではないかと、サラマーゴという方が賞賛していたらしい。

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    2021年07月06日

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