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  • ルポ「命の選別」 誰が弱者を切り捨てるのか?
    4.3
    1巻1,700円 (税込)
    本書は毎日新聞のキャンペーン報道「優生社会を問う」をベースに、 担当した2人の記者が書き下ろしたものです。 旧優生保護法が改正されて四半世紀近くが過ぎましたが、 障害者への社会の理解は深まったのでしょうか? 障害者を取り巻く環境は改善されたのでしょうか? 新型出生前診断(NIPT)が拡大するのを利用した数多のクリニックの「検査ビジネス」は急成長中で、 「不安ビジネス」として社会問題化しています。 障害者施設が建設される際、いまだに周辺住民の反対運動が、最初の大きな壁となります。 そして、実の親による障害児の社会的入院、治療拒否……。 障害者入所施設・津久井やまゆり園(相模原市)での大量殺人が世間を震撼させている今日、 いまだ弱者が切り捨てられるわが国の現状を検証します。
  • ルポ「命の選別」 誰が弱者を切り捨てるのか?

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    ネタバレ

    優生思想をめぐる近年の主な出来事を取材した内容である。
    障がい者施設の設立反対運動は明らかな差別であるから、間違いであり到底共感できないが、その他の事案については、自分の立場が違えばどう考えるだろうか。特に自分が遺伝病を持っていて子どもに受け継いでしまう可能性が高い場合などは。
    やまゆり園の施設内の実態は目に浮かぶようであった。精神科病院や高齢者施設でも同じようなことを目にしている。管理者の責任は大きいと思う。
    技術が発達すればするほど、使う人間の品格が問われるのだと思った。技術革新や拡がりを妨げることはできないだろうが、海外ではOKなのにという安易な考えはやめたい。現在進行形な規制などと並行

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    2022年03月13日
  • ルポ「命の選別」 誰が弱者を切り捨てるのか?

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    1996年まで「優生保護法」という法律が存在
    したのはご存知でしょうか。

    要は、特定の障害や疾患のある人を「不良な
    子孫を産む可能性のある人」として、不妊治療
    させていたのです。

    つまり障害者達を差別していたのです。

    残念ながら、この差別意識は今でも様々な形で
    表れています。

    その最悪の例が2016年の相模原殺傷事件です。

    この本ではその最悪の例とは別に、密かに進み
    つつある差別意識=優生思想の事例をいくつも
    取り挙げます。

    「出生前診断」「遺伝子のゲノム編集」さらに
    障害者施設建設をめぐる地域住民との争いまで
    様々です。

    このような問題は当事者意識を持つことが難し
    いと思います

    0
    2022年03月07日
  • ルポ「命の選別」 誰が弱者を切り捨てるのか?

    Posted by ブクログ

    「旧優生保護法」問題を追ってきた記者が書くものだけに真摯に読ませる部分が多い。優勢思想に基づくものは「旧優生保護法」問題だけに済まず、現代では出生前診断の問題が横たわっている。また障害者施設建設への相模原事件反対運動など根は深い。相模原事件の問題も、後で次々と出てくる施設自体の問題。障害者を「排除」し、しかも安上がりな福祉で済ましてきた我が国の社会保障の根深い問題もある。今もあり、この先も続く優成思想に基づく様々な事象について、またそれが技術の進歩で見えにくくなっている現代だからこそ、常に注意してアンテナを張って、その根を見続けないといけないだろう。

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    2021年12月04日
  • ルポ「命の選別」 誰が弱者を切り捨てるのか?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この本の前に読んだ出生前診断より個人的な思想や意見は示されていなかったので、より考えさせらた。優生思想=悪、そう思っていたけど、その裏側には多くのしがらみが存在していた。でもやはり、論理として成り立っていると決めてしまったら人間社会というものが崩壊すると思う。マジョリティがいつも正しいとは限らない、優先されるべきでもない。でも私はマジョリティの中にいて、マイノリティの世界に気付けない。いつもマイノリティの中に放り込まれた時にようやく社会の生きづらさに気付く。人は当事者にならないと何もわからない。経験がモノを言う。

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    2021年04月16日
  • ルポ「命の選別」 誰が弱者を切り捨てるのか?

    Posted by ブクログ

    すごく考えさせられる内容だった。
    色んな立場で色んな意見があって、
    どれがいいのかわからない。
    でもこんなに考えさせられる内容の本は
    久々に読んだ気がした。

    0
    2021年04月04日

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