ルポ「命の選別」 誰が弱者を切り捨てるのか?

ルポ「命の選別」 誰が弱者を切り捨てるのか?

1,700円 (税込)

8pt

本書は毎日新聞のキャンペーン報道「優生社会を問う」をベースに、
担当した2人の記者が書き下ろしたものです。

旧優生保護法が改正されて四半世紀近くが過ぎましたが、
障害者への社会の理解は深まったのでしょうか?
障害者を取り巻く環境は改善されたのでしょうか?

新型出生前診断(NIPT)が拡大するのを利用した数多のクリニックの「検査ビジネス」は急成長中で、
「不安ビジネス」として社会問題化しています。
障害者施設が建設される際、いまだに周辺住民の反対運動が、最初の大きな壁となります。
そして、実の親による障害児の社会的入院、治療拒否……。

障害者入所施設・津久井やまゆり園(相模原市)での大量殺人が世間を震撼させている今日、
いまだ弱者が切り捨てられるわが国の現状を検証します。

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ルポ「命の選別」 誰が弱者を切り捨てるのか? のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ーー安寧を願っているのに、最終的に個人が「排除」へと選択を迫られかねない社会を放置しておくこと、弱者と共に生きる方法を考え続けることを放棄してしまう「怠惰な思考」こそが、優生思想なのではないだろうか。(p.318 あとがきより)

    重度の知的障害を持つ弟がいる、大学の同期。自閉症の長男を持つ、知り合

    1
    2021年02月23日

    Posted by ブクログ

    1996年まで「優生保護法」という法律が存在
    したのはご存知でしょうか。

    要は、特定の障害や疾患のある人を「不良な
    子孫を産む可能性のある人」として、不妊治療
    させていたのです。

    つまり障害者達を差別していたのです。

    残念ながら、この差別意識は今でも様々な形で
    表れています。

    その最悪の例が

    0
    2022年03月07日

    Posted by ブクログ

    「旧優生保護法」問題を追ってきた記者が書くものだけに真摯に読ませる部分が多い。優勢思想に基づくものは「旧優生保護法」問題だけに済まず、現代では出生前診断の問題が横たわっている。また障害者施設建設への相模原事件反対運動など根は深い。相模原事件の問題も、後で次々と出てくる施設自体の問題。障害者を「排除」

    0
    2021年12月04日

    Posted by ブクログ

    すごく考えさせられる内容だった。
    色んな立場で色んな意見があって、
    どれがいいのかわからない。
    でもこんなに考えさせられる内容の本は
    久々に読んだ気がした。

    0
    2021年04月04日

    Posted by ブクログ

    まず圧倒的な取材力と熱量を感じた。これだけの内容を2人だけでカバーしているのは単純にすごい。筆者たちは冒頭で、『「論」ではなく「事実」を地道に積み重ねることで、社会の通奏低音を明らかにするとともに、誰も幸せにすることのない優生社会化を問い直す糸口を探りたい』と志高く宣言する。容易なことではないはずだ

    0
    2021年01月04日

    Posted by ブクログ

    技術の進歩と市場経済と差別が混ざり合う現代の優生思想の複雑さを勉強した。

    出生前診断の話はあまりにも色々な思惑が絡まり合いすぎて愕然とさせられた。
    障害者への社会の冷たさと障害を抱えながらも幸せに生きる人々のエピソードに心を大きく動かされた。
    じっくりこれからも考えないといけない。

    0
    2023年04月14日

    Posted by ブクログ

    社会的な問題と認識しつつも何となく詳細を知ることを避けていた事例がいくつも。端から見てるときは言えることも当事者となったら逆のことを言ってるかもしれない。自身も無意識に命の選別をする思想を持ちうると考えると怖い。今まであまり読んでこなかった類いの本なので、今後はもう少し読み広げたい。

    0
    2022年03月19日

    Posted by ブクログ

    普段あまり光の当たらない出生前診断、障害者施設の実態等について丁寧に取材した本。

    非常に難しい問題だと感じる。
    障害者施設に反対するような人々の態度は論外だとしても、障害を持って生まれてきた人は苦労して生きていかなければならないことは多いだろう。

    それを心配して、出生前に検査を行おうとする人達、

    0
    2022年02月05日

    Posted by ブクログ

    オランダには、ダウン症の子供がいない。
    NIPT新型出生前診断が公費で受けられる。
    日本では、自費だし、受ける要件は、日本産婦人学会により決められていたが、今は厚労省が、音頭を取りガイドラインを策定中。
    NIPTを受け、陽性となった場合、障害者を産む可能性がある為、中絶する。
    先天的な障害者を無くす

    0
    2021年11月09日

    Posted by ブクログ

    第1章 難しく、集中して読まないと内容が理解できなかったです。
    第2章 無知であることが、差別偏見を生む。障害者施設反対の実例を踏まえて理解できました。
    第3章 我が子に障害があるのを受け入れられない親。その反対に、障害があってもなくてもうちの子だと言う親も出てきます。
    第4章 親になって初めて自分

    0
    2021年09月09日

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