完璧なはずの計画で事件を起こした者たち。しかし彼らの計画を潰してしまうのは、よりにもよって不器用で使えない新人だと思っていた臼月トウコ。しかも味方をするつもりが余計に窮地に追い込んでしまうって……! ユーモラスな読み心地の倒叙ミステリ連作です。
これは酷いなあ。犯人の立場からしたらやってられない。臼
...続きを読む月トウコは別に捜査をするわけでもなく、たまたまほんのちょっと口を突っ込んできただけなのに、それでよりにもよって犯人の計画をぶっ潰してしまうんですね。しかも良かれと思って! あーダメだ。悪意がないだけ余計にたちの悪いやつだ。もちろん、犯人以外の人物にとっては愉快で仕方のないことです。特に「偶然の事情」は一番いけ好かない犯人だったので、快哉を叫びたくなります。
お気に入りは「阿迦奢に旅立つ」。倒叙だもん犯人は分かっているし、だけれどどういうふうにやったんだろこれ? って思っていたら、そういうことだったのね!