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Posted by ブクログ
レイモンド・チャンドラーの生んだ私立探偵フィリップ・マーロウは、多くのミステリー作家に愛されている。本書も老境に達したマーロウが登場するパスティーシュとして書かれた。 マーロウファンとしては読むしかない。
探偵業は10年前に引退し、メキシコで余生を送る72歳のマーロウの元に、保険会社からの依頼が舞い込んだ。 溺死した富豪の件を調べて欲しいという。 久しぶりの調査に乗り出したマーロウは、若く美しい未亡人に出会うが....
チャンドラーが生前に残したのは「プードル・スプリング物語」の最初の数章までなので、その後のマーロウがどのような人生を歩んだのかはわからない。 そこは読者が自由に想像して良い -
Posted by ブクログ
いつまでも語り継がれ、愛される私立探偵フィリップ・マーロー。またの名をハードボイルドの代名詞。卑しき街をゆく騎士道精神。作者チャンドラー亡き後、遺構を引き継いだロバート・B・パーカーの二作『プー
ドル・スプリングス物語』、『夢を見るかもしれない(文庫版で『おそらくは夢を』と改題)』、ベンジャミン・ブラックによる『長いお別れ』の続編『黒い瞳のブロンド』。そこまではマーローを如何に復活させるかを意図して書かれたもの。しかし本書は少し違う。
老いたマーローの活躍をえがく本書では、マーローは72歳。足を悪くし、杖を突く。一線から身を引いてメキシコに隠遁していたが、保険会社から詐欺の疑いのある事故