いかにして関係者との調整を進めるか。おおよそ組織で働く人はいつかはこの課題にぶち当たる。
本書は公務員向けに記述された本ではあるものの、「調整」をいかにして進めるかという点に付いては誰に対しても有用である。
特に、以下の点は民間企業でも同じである。
・交渉に必要なのは説得だが、調整に必要なのは
...続きを読む共感
・交渉相手は敵ではなく味方
・調整とは、このラインを下回らないように、利益と譲歩を交換すること
・調整とは、最善策は必ず見るかるという信念をもち、付加価値の高い選択肢をたくさん見つけること
・順番を間違えると、顔をつぶしてしまうことがある。
また、危機管理において「事実を公開して一時的にダメージを負ったとしても、長期的に見れば信頼の確保につながる」「公表基準を定め、公開しておく。公開基準に従って非公開にしたものは隠したことあたらない」という考え方についても非常に参考になった。