私もこの著者と同じくNHKの人形劇「三国志」を観て小学生のときに三国志を知り、放映直後には岩波少年文庫の「三国志」上中下を読んで、その読書感想文を書いていました(今思えば、同書は「三国志演義」というタイトルにしておいてほしかったです。)。
その後は、特に三国志系のゲームなどにハマることもなかったので
...続きを読むすが、酒見賢一氏の著作には結構触れていたこともあって、「泣き虫弱虫諸葛孔明」は読んでいました。本書で、これが推されていたのは嬉しかったです。
本書で紹介されている本のうち、史書たる「三国志」に準拠して書かれたという北方謙三氏の著作には興味が湧きました。
また、日中戦争時に国内で中国が注目され、三国志熱が高まったという分析には初めて接しました。思えば、映画「レッドクリフ」2部作が製作されたのは、中国が世界の覇権を握るのではないかと言われていた状況で、世界的に中国が注目されていたことにもよるのかもしれません。
ところで、本書では、コミック版の三国志にはあまり触れられていませんが、「蒼天航路」に対する箱崎みどり氏の評価は聞いてみたいところです。