作品一覧
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4.41巻1,936円 (税込)中国と日本の間にインドが割って入り、「中印二強」時代がやってくるのはもはや時間の問題である。インドの成長で、中国の台頭によって引き起こされたものと同様の激変がアジアで起きる――。本書は、政界、経済界のみならず、庶民の生活にも深く分け入った元朝日新聞ニューデリー支局長が、チャイナ・パワーに対峙しつつインドを取り込もうとする日本の戦略を軸に、10年後、20年後のアジアと日本を考えるための手がかりを明示したルポである。 デリー・ムンバイ産業回廊(DMIC)構想など巨大プロジェクトをいくつも立ち上げ、外資を呼び込みつつインフラ整備に邁進するインド。一方、国内では、世界一ともいわれる貧富の差、カーストに基づく根強い差別、頻発する宗教・民族紛争など、深刻な社会問題を多く抱える。「ばらばらな人びとが好き勝手言い合う社会」をまとめるものはもはや国旗と国境しかないと言っても過言ではない。今のモディ政権は、国民統合の原理に薄いインド社会を「ヒンドゥー・ナショナリズム」の枠で固めようとしているが、懐につねに火種を抱えており、その足場は盤石とは言いがたい。 インドが併せ持つ、こうしたチャンスとリスクを冷徹に見極めるための視点を提供する。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
多様性にあふれるインドを解説。人口13弱、22の公用語、宗教はヒンドゥー教が80%だがイスラム教徒も13%以上、キリスト教、シーク教、仏教、その他多様。
憲法ではカーストなどによる差別を厳しく禁じているが、カーストによる人々のグループ化はなくならない。カーストを基盤に政治家を排出し権利を勝ち取ることは状態としておこなわれている。
国境を接する、中国、パキスタンとの関係、スリランカやネパール、バングラデシュとの関係も複雑。
様々な問題を抱えながらも経済は成長しており日本を追い越して世界第三位の経済大国にのし上がってくることは間違いない。其の時にインドがどのような大国としての振る舞いをするかは予想 -
Posted by ブクログ
今のインドについて書いた本。
良い面も悪い面も両方あるが、日本とは正反対の国。
まさに沸騰というタイトルが似合う。
馴染みがない国なので、知識として読んで良かった。
以下は読書メモ:
日印関係
インドは数年後にGDPで日本を抜いて3位に。
停電
モディ
ナレンドラ・モディ 14代インド首相
電気や道路のインフラ整備
高額紙幣の廃止、アーダール・ナンバー(日本で言うマイナンバー)、貧困層向け口座開設 キャッシュレス社会へ
モディノミクス(経済振興)とヒンドゥーナショナリズム
インド外交
中国 スリランカ、パキスタンを巡る駆け引き
インド洋 真珠の首飾り
核
教育
インド12億人のうち