ただの少女漫画ではなく、微かな気持ちの変化を拾い上げる素敵なお話です。
主人公の女の子だけでなく、周りを取り巻く登場人物たち、それぞれの立場や想いが描かれています。
個人的に、牧さんとハルキのそれぞれに対する優助のアクションの対比が素晴らしいなと思う。
ハルキとの出会いは階段から落ちてきた場面です
...続きを読むが、優助が支える描写はなく、二人とも転倒するだけ。対して、この巻の牧さんが倒れたシーンでは、しっかりと支えることができている。
他にも、行為のシーンも含め、優助のハルキに対するものは受動的に描かれているのがすごいです。電話は受け取るだけ、かける描写は一つもない。ハルキの手を握ることはない、ただ手を重ねるだけ。
牧さんにはずいぶんと能動的で、LINEがきたら折り返し電話をかけたり、花火のシーンでは手を握ったり。
丁寧に描かれた一つ一つを通して、そういう細かな感情の変化と揺れる青春を垣間見ているようです。
激推しします!