キリスト教はパウロ教と名乗るべきだ、と言う主張を聞いたことがあった。
ユダヤ教のカルトであった「キリスト教」を、ユダヤ人以外にも布教し、受け入れられるように変え、世界的な宗教にした、と。
結局、自分の知っている「キリスト教」はパウロ教なので、
それがどう本来のキリスト教徒と異なっているのかがわから
...続きを読むず、難しかった。
ナザレのイエスがキリストだと告白はするものの、律法を遵守し宣教の対象をもっぱらユダヤ人とする「ヘブライスト」から、
律法からの自由を説きエルサレムにおける神殿礼拝を厳しく批判した「ヘレニスト」に主流が代わっていったのは、
70年のエルサレム神殿の破壊をきっかけだったのはわかった。
一番の驚きだったのは、
聖書の中ではおまけ的な存在だと勝手に思っていた「パウロの手紙」が、福音書より早い時期に書かれていたこと。
福音書はイエスの死後しばらくたってから、書かれたのは知っていたが、
パウロの活動は思っていたより、イエスの死に近かった。
それと、興味深いと思ったのは、
十字架刑が残酷な処刑であり、屈辱的な処刑であったため、初期のキリスト教では十字架を首からさげるということは、考えられなかった、ということ。
しかも、パウロの旅は献金集めの活動でもあったこと。
結局、金なのか。