新人先生と子供たちのラクビーを通じた成長物語である。
読みやすく、どんどん読めていくが500ページからあります。ちょっとビジネスに通じるとこもあるかも。
私にとって、今年のベスト3に入ります。
【本文より】
「無理?」
「なにあっさり無理なんて言ってんのよ。あなた、チームのヘッドコーチでしょ。
...続きを読むHCがそんな簡単にあきらめてどうすんのよ。他の人間がみんなあきらめても最後まであきらめないのがリーダーでしょ。」
負けるかも、と一瞬でも思ったら絶対負ける。勝つと思わなければ絶対勝てない。「勝つと思わなければ絶対勝てない」
ラクビー部の主体はあくまで選手なのだとということに遅まきながら思い至った酒田は、対京葉戦のミーティングの進行役を司馬に委ねた。部員たちの自主性と積極性を引き出すためにも、俺は出したい口を控えよう。最低限のことしか言わないようにいよう。京葉戦をどう闘うかは部員たちに決めさせよう。俺の仕事はコーディネートだ。
「彼らは知りつつあります。ラグビーに限らない、なにかに一心に取り組めば道は開ける、その努力は誰かが見ている。」
高校のとき、酒田も彼らのように泣いたことがあった。このメンバーでラグビーをすることは、多分もうないのだ。